シカゴ発-AT&Tは、次々に吸収合併を繰り返しながらネットワークのアップグレードを推進し、大企業の顧客や消費者に向けて多くのサービスを提供する。同社幹部が米国時間6日に語った。
当地で開催中のGlobalCommトレードショーで基調講演を行ったAT&Tの最高技術責任者(CTO)、John Stankey氏は、長距離ファイバーネットワークのアップグレードに関する同社の戦略と計画の概要を明らかにした。
歴史ある長距離電話会社のAT&Tと、地域電話会社の1社だったSBC Communicationsは、2005年に合併し、米国最大の電話会社となった。同じく地域電話会社のBellSouthとの間で提案されている合併が実現すれば、同社はその規模をさらに拡大することになる。
Stankey氏によると、一連の合併によってトラフィックが増加し、規模が拡大すれば、AT&Tが世界中に張り巡らせる長距離ネットワークの増強に向けた投資拡大も十分正当化できるという。同社のネットワークは、合併前の時点で世界最大の国際IP網だった。
AT&Tは、より高速なIPルータと光ネットワーク関連機器に数十億ドルを投資し、一部のリンク速度を10Gbpsから40Gbpsへと4倍に高めると、同氏は語っている。今夏投入予定のこれらのリンクは、AT&Tで最もトラフィックの多い31都市を結ぶことになる。ネットワークは最終的に9万4000Gbpsの転送が可能になると、同氏は付け加えた。
Stankey氏によると、企業や消費者に新しいサービスを提供するには、もっと高速なネットワークが必須だという。
「どれだけ高度なサービスを提供しても、これを支えるネットワークが内容に伴わなくてはしょうがない。AT&Tのネットワークには約5.6ペタバイトのデータが流れている。膨大な量だと思われるかもしれないし、確かにそうだ。しかし、それでも不十分な時代は来る」(Stankey氏)
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