Sun Microsystemsは米国時間5月31日、最大13%に達する人員削減案を打ち出した。Jonathan Schwartz氏が最高経営責任者(CEO)に就任してから初めての大規模なリストラとなる。
ワークステーションおよびサーバの大手メーカーであるSunは、このところ経営難が続いている。同社の計画では、今後6カ月の間に4000〜5000名の社員を解雇するという。これは、3万7500名に上る世界中の同社社員の11〜13%に当たる。Sunは、一連の解雇の大部分を今四半期中に実施するとしている。
こうしたリストラを敢行することで、2007年第4四半期までに、年間4億8000万〜5億9000万ドルのコスト削減が見込めると、同社は見積もっている。
Schwartz氏は発表した声明の中で、「われわれは、ソフトウェアからシステム、ストレージからサービスまで、あらゆる製品ラインの刷新に力を尽くしてきた。こうして土台を立て直したうえで、当社のビジネスモデルをよりいっそうシンプルにし、Sunをテクノロジーリーダーの地位へ押し上げた業務の自動化や生産性の向上、革新的なネットワーク技術といった分野に、集中的に取り組んでいこうと考えている」と述べた。
2006年4月にSunの新CEOに任命されたSchwartz氏は、同社の経営権を掌握した当初から、頭数を減らすことに二の足を踏まなかった。Sunの創立者であり前CEOでもあるScott McNealy氏は、財政難に伴うコスト削減を積極的に行わなかったとして、多くの業界関係者や同社経営陣から責任を問われていたが、Schwartz氏はそうした批判を受けずに済みそうだ。
今回のリストラは、3カ月前に退職を発表したSunの前最高財務責任者(CFO)Michael Lehman氏が同社に復帰したことからも、十分予想できる事柄だった。
Sunは、Lehman氏の復職は同社に「新鮮な視点」をもたらし、「むだのない効率的なビジネスモデル」の構築に役だってくれるだろうと述べている。
同社によると、Lehman氏とSchwartz氏は、1カ月ほど前から国際事業運営の大規模な見直しを図ってきたという。
また、不動産の整理統合を通してコスト削減を進める取り組みの一環として、Sunはカリフォルニア州ニューアークの研究所を売却し、同州サニーベールにある複数の施設の賃貸契約を解除する方針だ。ただし、同州メローパークおよびサンタクララの2カ所の主要な研究施設については、運営を続けていくという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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