Apple Computerは米国時間4月19日、IntelベースMacの出荷を待つ顧客の影響でMacの売り上げは依然として停滞しているが、実際には3月における出荷台数は、「MacBook Pro」の出荷開始により、IntelベースMacがPowerPCベースMacを上回っていたことを明らかにした。
Appleは第2四半期において、Macの売上高が前年同期比で4%の増加にとどまったが、全体的な売上高は34%増の43億6000万ドルであった。売上高ではアナリストの予想を下回ったが、純利益は予想をはるか上回る結果となっている。iPod売り上げの伸びが2005年と比べて強く、全体的な伸びを支えている。一方、Macの売り上げは、Intelチップへの転換期にあり、伸び悩みを見せていると、Appleの最高財務責任者(CFO)Peter Oppenheimer氏は同社決算発表後の電話会議で述べた。
Appleによると、Mac売り上げにおけるこのような「停滞」は、前四半期中に認識していたという。同社は初のIntel Macを1月に発表したが、一部製品の出荷開始が2月となっており、また、「Power Mac」および「iBook」という製品ラインでは、Intel化が進んでいない。
一部顧客は、残りのApple製品ラインがIntelチップに移行する、または、より多くのソフトウェアがIntelベースMacにネイティブ対応するのを待っているとOppenheimer氏は述べる。
「この停滞が3月の四半期で顕著化するのは予想していた」とOppenheimer氏は述べ、「われわれの営業部隊は、顧客にとってIntelベースMacが最良の選択なら、待つことを勧めている」と説明する。
MacBook Proの出荷が実際の影響を見せ始めたのは、Appleの第2四半期が終わる3月であったと、同社最高執行役員(COO)Tim Cook氏は述べる。しかし、「MacBook Proの出荷開始後は、IntelベースMacの出荷台数は、PowerPCベースMacを上回っている」(Cook氏)
停滞が発生している理由に一部に、PowerPCおよびIntelの両チップでも動作するUniversal版のアプリケーションの登場を顧客が待っていることが挙げられるとOppenheimer氏は述べる。一部のアプリケーションではUniversal化が進んでいるが、主要アプリケーションであるAdobeの「Photoshop」などは、エミュレーションソフト「Rosetta」上でしか動作しない。Universal版Photoshopの登場時期は現在のところ未定だ。
Oppenheimer氏によると、プロフェッショナルな顧客層がこのような遅れの影響を受けているという。Photoshopの一般家庭ユーザーならば性能低下も許容できるが、プロユーザーでは問題となると同氏は説明する。これらの顧客層は、Intelプロセッサ搭載のPower Macを待つ傾向にある。Appleでは同製品ラインの投入時期を明らかにするのを避けているが、Intelプロセッサへの移行を年末までに終了する予定だとCook氏は述べる。
今四半期でAppleは、110万台のMacを販売したが、先四半期と比べて11%減となった。PC企業の大半は、売り上げが伸びるホリデーシーズンがある第4四半期と、その後の第1四半期の間では売上高が減少する。
Appleは、IntelベースMac上でWindowsとMac OSの稼働を可能にする「Boot Camp」ソフトウェアを第2四半期終了後に投入している。Cook氏によると、両OS稼働に対する要求が同四半期中にあったことから、2週間前の投入に踏み切ったという。
ただし、ブルースクリーンが表示されるような事態が発生しても、AppleからBoot Campへのサポートが提供されることはない。「Appleでは、Windowsのサポートや販売を考えてもいないし、計画もない」とCook氏は述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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