年末商戦期に大量のiPodを売りさばいたApple Computerは米国時間18日、予想を上回る決算を公表する一方で、見通しについては一部アナリストの予想を下回る数字を示した。
Apple Computer(本社:カリフォルニア州クパチーノ)の第1四半期(12月31日締め)の売上高は57億5000万ドル、また利益は5億6500万ドル(1株あたり65セント)となった。なお、前年同期は売上高が34億9000万ドル、利益が2億9500万ドル(1株あたり35セント)だった。
この数字は、同社が10月に示した約47億ドルという売上見通しを大幅に上回っている。
一方、同社が示した今四半期の見通しは、多くのアナリストの予測を下回るものだった。Appleは今四半期の売上高が約43億ドル、そして1株当たり利益が約38セント(1株あたり4セントの株式ベースの報酬を含む)になるとの予測を示した。これに対し、First Callが集計したアナリストらの予想平均値は売上高46億3000万ドル、1株あたり利益が48セントとなっている。
これを受け、Appleの株価は時間外取引で下げに転じた。同社株は終値から4ドル19セント安の78ドル30セントとなり、5%を超える下落を記録した。
第1四半期の売上は過去最高となったが、これには特に意外な点はない。同社CEO(最高経営責任者)のSteve Jobsは、先週のMacworld Expoで、同社が12月締めの四半期に約57億ドルの売上高を記録したことを発表していた。同氏はまた、iPodを1400万台、Macを125万販売したことも明らかにしていた。
Appleが販売した1400万台のiPodは売上に換算すると29億ドルになるが、これは同四半期の売上高の半分以上を占めている。iTunes Music StoreやiPod用アクセサリを含めたほかの音楽関連製品の売上は合計4億9100万ドルと、前年同期比177%増、前四半期比でも85%増となった。
Macの売上は17億ドルで、前年同期および前四半期比ともに7%増となった。このうち、デスクトップの売上高は9億1200万ドルで、ラップトップ製品の売上高8億1200万ドルをやや上回った。また、ソフトウェアおよびサービスの売上高は合計3億2500万ドルで、前四半期比11%増、前年同期比53%増となった。周辺機器などの各種ハードウェアの売上は3億300万ドルで、やはり前四半期比および前年同期比で増加を記録した。
Appleは現在、MacのプロセッサをIntelチップに切り替えている最中だ。Jobsは以前、Intel Macを今年半ばまでに登場させるとしていた。だが、初めてのIntel Macとなる新型iMacと新しい「MacBook Pro」を先週発表した。
「われわれは2006年にさらに素晴らしい製品を発売するべく、その開発に取り組んでいる。そしてわが社の顧客がそれらの製品をどう思うかを早く知りたい」とJobsは声明のなかで述べている。同氏は、具体的な点を明らかにしなかったものの、Appleでは今年末までにすべてのMacにIntelチップを搭載することを計画していると語っていた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス