Seagateは、垂直磁気記録方式を採用した3.5インチのディスクドライブを発表した。垂直磁気記録方式は、HDD技術に影響を与え始めたストレージの限界を打開する技術として期待されており、Seagateにとって初の同技術採用3.5インチHDDとなる。
Seagateは今回、「Cheetah」ブランド下で3種のディスクドライブを発表した。同製品は、業界で最速のデータ伝送速度を誇るという。
「Cheetah 15K.5」は、データ伝送速度が73mbps〜125mbpsで、垂直磁気記録方式を利用していない「Cheetah 15K.4」と比較すると30%速度が改善されている。
Cheetah 15K.5は、容量に応じて3機種で展開され、プラッタ4枚で300GB、プラッタ2枚で147GB、プラッタ1枚で73GBとなっている。
Seagateはこれまで、サイズはそのままで容量を大きくする方法として、垂直磁気記録方式に取り組んできた。HDD技術のほとんどは、ディスクに対して縦方向にデータを記録することになる。
この場合、ディスク容量はビットとビットの間隔という制限を受け、(SeagateやIBMなど)メーカーの多くは、物理の法則により、ディスクドライブはリニアにビットの間隔を狭められないと警告してきた。
垂直磁気記録方式のハードディスクは、磁気記録面に対して水平方向ではなく、垂直方向に磁界をかけてデータを記録する。その結果、それぞれのビットの記録に用いる領域が狭まり、記録密度やデータへのアクセス速度の向上が図られている。
Seagateはすでに、3月再販事業者に向けて出荷を開始した2.5インチ型HDD「Momentus」を発表しており、自社を「垂直磁気記録方式革命」におけるリーダーであると標榜している。Momentusは、回転速度が4200rpm〜7200rpmで、30Gバイト〜160Gバイトの容量を持つ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果