ビル・ゲイツ氏に聞く「Windows開発とビジネス市場の可能性」 - (page 4)

文:Ina Fried 翻訳校正:坂和敏(編集部)2006年04月10日 10時28分
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--Gates氏は以前、Microsoftはコンシューマー向けサービスに焦点を当てていると述べました。しかし現実には、企業向けサービスの方が商機は多いのではありませんか。企業向けサービスの展望を教えてください。FrontBridgeの製品は、そのよい例といえるかもしれません。

Gates:ほとんどの企業は、IT予算の大半を人件費に費やしています。サーバを管理するスタッフが必要だからです。ソフトウェアを自社サーバで運用する場合も、ホスティングサービスを利用する場合も、処理を自動化することによって、運用を大幅に簡略化することができます。ホスティングサービスを利用する最大のメリットは、新しいシステムを短時間で立ち上げ、すぐに運用を開始できるところです。十分なIT予算を確保できないユーザーにとっては、ホスティングサービスが魅力的な選択肢となるでしょう。ホスティングサービスを利用する場合も、処理の速度や情報管理の方法は企業が決定できるので安心です。選択できるリソースに制限があっても、管理権を持って、統合を進めることができるのです。

 今、IT業界はこの進化の途上にあります。Eメールやウェブサイトの場合、管理や統合の範囲を決めることは簡単でした。現在利用されているホスティングサービスの90%以上は、Eメールとウェブサイトです。いずれはSQLサーバを購入せずに、ネットワーク上にデータベースを構築することが当たり前になるでしょう。ホスティングサービスは、何かを試したい時に特に有効です。ざっと走らせてみて、すぐに元に戻すことができるからです。企業の理想は、自社サーバでの運用とホスティングサービスを自在に切り替えられるアーキテクチャでしょう。そうすれば、コストをかけることなく、さまざまな方向性を試すことができるからです。

--Windows LiveやOffice Liveの対象は、中規模企業や大規模企業なのですか。それとも、これらのサービスの対象は、大企業とは限らないのですか。

Gates:小規模企業と比べると、大企業は自社サーバでの運用を好む傾向があります。極端な例を挙げると、たとえば一般ユーザーの家庭から、ビデオや音楽を楽しむための「サーバ」がなくなることはないでしょう。問題は、家庭内のサーバにエラーが生じた場合に、住民がエラメッセージを見なければならないのか、それとも第三者がメッセージを読んで、住民の代わりに問題を調査できるのかです。すべての管理を遠隔で処理できるなら、これはホスティングサービスのようなものです。ソフトウェアの歴史を振り返ると、Microsoftが登場する以前から、人々はさまざまな方法で遠隔管理に取り組んできました。当社はソフトウェアのホスティングを推進していますが、たとえ企業がそのソフトウェアを自社サーバで運用することを選んだとしても、企業が許可し、企業と当社の間に良好な関係が築かれている限りは、顧客のシステムの状況を調べ、問題があれば、それが顧客のハードウェアであろうと、つまり、そのソフトウェアが顧客のサーバで運用されていようと、問題の解決を支援していくつもりです。

--Windows Vistaには、そうした遠隔管理技術が部分的に搭載されると考えてよいですか。

Gates:遠隔支援機能はWindows XPにも搭載されていますが、ファイアウォールがある場合は、うまく動作しませんでした。Windows Vistaではこの点が改善されるので、遠隔管理は急速に普及すると思います。テクニカルサポートの大半は、依然として声を介して行われています。ユーザーは電話越しに、画面がどうなっているのかを担当者に説明しなければなりません。ユーザーと担当者が画面を共有し、ユーザーが電話で問題を説明すれば、後は担当者が作業を引き継ぐことができるようにするべきです。ソフトウェアはコードの場所を問わずに、遠隔から管理できる方向へ進化しています。

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