米司法省、検索データ開示問題でグーグルに反論

文:Greg Sandoval(CNET News.com)
翻訳校正:河部恭紀(編集部)
2006年02月27日 20時09分
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 米司法省が、Googleの主張に反論した。Googleは先ごろ、ユーザーのプライバシーを脅しかねない情報の開示を司法省が要求していると主張した。しかし、同省は、そのような情報は要求していないと反論した。

 さらに同省は、米国時間2月24日に裁判所に提出した訴訟事件摘要書の中で、Googleは1週間分の検索語を調査および研究する政府の取り組みを阻止しようとしているが、それにより児童をポルノから保護するための取り組みが妨げられている、と非難した。

 司法省のこれらの主張は、Googleが2月に入って裁判所に提出した摘要書に対するものだ。Googleは摘要書の中で、米政府は同社に対し1週間分の検索語のコピーと同社のインデックスから抽出した100万のウェブページの提出を要求しているが、Googleがその要求に応じれば、同社にさまざまな問題が生じると述べている。

 司法省がGoogleに要求している情報は、児童オンライン保護法(Child Online Protection Act:COPA)に対するBush政権の擁護活動を支援するため、研究および調査に用いられることになっている。COPAは、1998年に制定されたオンラインポルノ規制法だ。政府は、2006年秋に予定されている訴訟で、ウェブフィルタリング技術の欠陥を浮き彫りにしたい考えだ。

 一方Googleは、政府の要求に従えば、重要な企業秘密を開示することになるだけでなく、情報の抽出作業に多くの資源が奪われることになり、さらに同社の評判にも傷がつくと主張する。

 またこの問題については、複数のプライバシー監視団体が警戒感を抱いている。Googleが司法省の要求に応じてウェブサイトのコピーを提出した場合、それらが米国民を対象とした諜報活動や言論の自由の制約に利用されるのではないかと懸念されている。アメリカ自由人権協会(American Civil Liberties Union:ACLU)はCOPAに対し、各ウェブサイトが同法を遵守するのは現実的に見て不可能であり、また、同法は言論の自由を保障する合衆国憲法修正第1条に反する、と批判している。

 Googleは2月17日に、強い調子で書かれた摘要書を裁判所に提出し、検察官らの「傲慢な態度」を非難すると共に、検索エンジン技術に関する検察官らの理解について疑問を投げかけた。

 これに対し司法省は24日、Googleの主張は同社にとって何の利点もない、と反論した。

 司法省は18ページにわたる摘要書の中で、「まず注目すべきは、今回全く問題になっていない点だ」とした上で、「政府はGoogleに対し、ユーザーの身元を特定できる情報の抽出を要請したわけではない」と主張している。

 「政府がこの情報を求めているのは、インターネット上の全体的な傾向を調査および研究するためである。したがって、Googleやその他の検索エンジンの個人ユーザーは、個人の身元が特定可能な情報が暴露されることを恐れる必要は全くない」

 また同省は摘要書の中で、Googleは政府が要求した情報と「機密情報とされるもの」との関連性を示していない、と指摘した。また司法省の召喚状に応じた場合に生じるさまざまな負担については、「(Googleは)比較的容易に召喚に応じることが可能だ」と述べている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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