これまでのUsenetでは、かなり手間がかかり、効率も悪かった。例えば、大きな映画ファイルやソフトウェアファイルは数百の部分に分割され、そのうちの1個や2個でも欠けると、映画でもアプリケーションでも、全体が使用不可となる。
しかしここ数年で、こうした作業を容易にする複数の技術が登場するようになった。
「PAR(Parityの省略語)」と呼ばれるファイルでは、数個の分割部分が失われても、大容量ファイルの全体を復元することができる。PARファイルはデータ転送の信頼性が低い場合にも利用されており、Usenetでは一般的な技術になりつつある。
このほか、BitTorrentのトレントファイルと同様と言ってよい工夫がなされた技術もある。(newzBinという企業が開発した)「NZB」ファイルは、大きなバイナリファイルのばらばらになった断片を自動的にまとめて、1度のクリックでダウンロードおよび復元が可能だ。
--MPAAは、実際にだれを起訴対象としているのか。
MPAAは今回の訴訟で、映画/ソフトウェア/音楽といったファイルのUsenetフィードを検索する、少数の企業のグループに焦点を当てている。そうした企業の一部は、検索結果とともにNZBファイルを提供して、ファイルをすぐにダウンロードできる状態にしている。またほかの企業は、ニュースグループに投稿された全ファイルのインデックスを提供している。
--ニュースグループの検索エンジンも違法なのか。
これは微妙な問題だ。MPAAは、同団体が起訴したすべてのサイトが著作権侵害を助長していると述べている。だが、検索エンジンの法的立場はまだ明確にされていない。事実、Google自体が最大のニュースグループ検索ツールとなっているのが現状だ。
デジタルミレニアム著作権法(DMCA)は、一定の条件に合致している検索エンジンに対して、「免責規定」を適用して法的な保護を与えている。またこの条件では、著作権所有者が、著作権物へのリンクを削除するよう要請できることが定められている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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