Bush大統領の総額2兆8000億ドルに及ぶ2007年度予算教書によると、連邦政府の省庁の中で、来年のIT関連予算の増加率が最も高いのは国土安全保障省(DHS)だ。
Bush大統領が2月初めに発表した予算教書が議会で承認された場合、2007会計年度のDHS向けIT予算は21%以上増額され、およそ44億ドルとなる。政府系調査会社Inputが米国時間2月23日朝に発表した報告書によると、2007会計年度にDHSに割り当てられるIT関連予算の増額分である7億7200万ドルは、同年度に新たに計上されるIT関連予算のおよそ半分を占めているという。
2007会計年度予算案に示されている、省庁向けIT予算総額は、前年比3%弱増のおよそ643億ドルで、そのうちのおよそ52億ドルがITセキュリティ関連費だ。
省庁別では、国防省への割当額がおよそ305億ドルと依然として突出しているが、2006会計年度からはおよそ3%しか増えていない。DHSに次いでIT関連予算の増加率が高いのは、およそ15%増額される住宅都市開発省(HUD)だ。しかし、2億9800万ドルという数字は、IT関連予算総額に占める割合で見ると、ほぼ全ての他省庁に配分される予算全体のほんの一部にすぎない。
それでも、米IT業界の業界団体である米国情報技術協会(Information Technology Association of America:ITAA)は、多項目に渡る予算案を称賛した。ITAAのRobert Laurenceは次のように述べた。「今日、あらゆる投資を防衛や国土安全保障に集中させるというのは極めて当然のことだ。われわれは、大統領が極めて重要な民生用のIT投資を除外しなかったことも大変喜ばしく思っている」
しかし、誰もがそこまで喜んだわけではない。予算案に含まれている全27省庁のうち5つの省庁の予算は削減されることになる。予算の削減幅が最も小さいのは教育省のおよそ1%で、逆に最も大きいのはNASAの5%以上だ。
民主党議員らは最近発表した予算分析(PDFファイル)の中で、ITに関連する複数の予算削減項目について非難し、いくつかのIT教育プログラムを中止すれば、科学や技術分野の米国の競争力は低下するとの懸念を表明した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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