Sun Microsystemsは来週、自社のハードウェアおよびソフトウェアを他社に供給するため、部門を新たに設立する。
この相手先ブランド製造(OEM)部門を統率するのは、マネジメントコンサルティング企業McKinseyから5カ月前にSunに入社し、シニアバイスプレジデントを務めるJoe Heelである。
Heelは米国時間2月7日、OEM事業に集中して拡大させることで同部門の売上を伸ばすつもりだとインタビューで述べた。「この事業を大きく成長させるための施策をいくつか用意している。Sunの売上高の多くをOEMが占めるようになると信じている」とHeelは述べた。
OEMとは、ある企業が別の企業に技術を供給するための提携である。例えば、OEM契約を結ぶことで、自動車部品製造会社Johnson Controlsは自動車の座席を自動車メーカーに供給する。Hitachi Data SystemsはハイエンドのストレージシステムをSunに供給し、SunはテープドライブをHewlett-Packardに供給する。
このような提携関係により、Sunは、2005会計年度には年間売上の13%にあたる18億ドルを得ることができた。
Sunは、数年にわたって続いてきた売上低下を止めることはできたが、一貫して利益性を確保できないでいる。このOEM事業は、急速に成長する業界への食い込みを狙うSunが実施する最新の取り組みの1つである。このほかにも、同社は、サーバ製品の修理再生やSunグリッドコンピューティングサービスなどにも取り組んでいる。
Sunの社長Jonathan Schwartzは先週、金融および技術アナリストを集めて開いた同社の年次サミット会議でもOEM事業の重要性を強調した。
「OEM部門は社長直属にしている。同部門は、鉱夫にツルハシを売るようなものだ。市場には、次世代基盤を構築しようとする動きが多くある。そして、汎用のサーバ上で汎用のオペレーティングシステムを使うことで、それが可能だということに多くの人が気付き始めている」とSchwartzは述べる。
OEM契約を通してSunが販売する技術は、同社商品ほとんどを網羅し、オペレーティングシステムの「Solaris」、「UltraSparc T1」(開発コード「Niagara」)ベースサーバ、「StorageTek」を土台にしたストレージシステム、携帯電話用Javaソフトウェアが含まれる。
Sunの目的が売上増にあることは明らかだ。「システムサプライヤ、医療装置製造会社、工場の自動化技術など、取引相手がどのような企業であっても関係ない。OEM事業を成長させるチャンスが待ち受けている」(Schwartz)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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