アップルコンピュータのiPodの大ヒットにより様変わりした感のある音楽リスニング環境。先日はKDDIが新音楽サービス「au LISTEN MOBILE SERVICE(LISMO)」を発表し(関連記事)、ソニーも「Connect」サービスの再編を発表(関連記事)、さらにはマイクロソフトがiPodキラーとなる新型携帯プレイヤーを開発中とのニュースも飛び込み、ビジネスサイドではますます熾烈な競争が繰り広げられています。
さて、そんな中、実際にコンシューマサイドは、どのようにデジタル音楽を楽しんでいるのでしょうか?今回は「普段、音楽をどうやって聴いていますか?」という質問を投げかけ、実態を調査してみました。また、音楽に最も親しみ、しかもデジタルとの親和性が高いと思われる、20歳代以下に限定した結果を抽出、こちらもあわせてお届けします。
●あなたは普段音楽をどうやって聴いていますか?
(全体の結果)
1 |
カーステレオ | 47.0% |
2 |
FM/AMラジオ | 34.9% |
3 |
家庭用ステレオ、ミニコンポ | 34.8% |
4 |
CD/MDラジカセ | 30.6% |
5 |
PC(音楽再生ソフトで音楽ファイルを再生) | 28.0% |
6 |
PC(音楽再生ソフトでCDを再生) | 25.1% |
7 |
デジタル携帯プレイヤー | 22.7% |
8 |
ポータブルMDプレイヤー | 10.1% |
9 |
PC(インターネットラジオ) | 7.8% |
10 |
携帯電話(音楽再生機能搭載モデル) | 7.5% |
(20歳代以下の結果)
1 |
PC(音楽再生ソフトで音楽ファイルを再生) | 48.1% |
2 |
家庭用ステレオ、ミニコンポ | 39.8% |
3 |
デジタル携帯プレイヤー | 34.5% |
3 |
PC(音楽再生ソフトでCDを再生) | 34.5% |
5 |
FM/AMラジオ | 29.1% |
6 |
CD/MDラジカセ | 28.6% |
7 |
カーステレオ | 26.2% |
8 |
ポータブルMDプレイヤー | 15.0% |
9 |
携帯電話(音楽再生機能搭載モデル) | 12.6% |
10 |
ポータブルCDプレイヤー | 10.2% |
全体では5位だった「PC(音楽再生ソフトを使って、音楽ファイルを再生)」が、20歳代以下では1位となり、同じく20歳代以下の3位には「デジタル携帯プレイヤー」と「PC(音楽再生ソフトを使って、CDを再生)」がエントリーしました。それより上の世代とは全く違ったリスニング環境で音楽を楽しんでいることがわかります。音楽再生ソフトやCD-Rドライブ搭載PCの登場、そしてナップスター騒動など、PCと音楽の融合が具現化し、進行した90年代終盤以降に、最も音楽と接する思春期を過ごした世代ならではの結果が表れました。
また追加で、PCで再生する音楽ファイルの入手先を調査したところ、全体では1位「購入したCDから」(71.9%)、2位「レンタル利用したCDから」(53.3%)、3位「音楽ダウンロードサービス」(36.2%)となり、20歳代以下についても、レンタル利用がやや高い割合である以外は、ほぼ同じ結果でした。CDからの入手が多い一方、音楽ダウンロードサービスの利用が確固たる地位を築いていることがわかりました。ダウンロードがいつCDを逆転するのか注目したいところです。
次に携帯プレイヤー類に注目してみると、全体で見ても20歳代以下で見ても、ポータブルMD/CDプレイヤーの利用に対し、デジタル携帯プレイヤーの利用が大きく上回りました。このカテゴリーでの主役の座が完全に入れ替わり、ポータブルMD/CDプレイヤーがその使命を終えようとしていることがうかがえます。すでにPCを中心とした音楽リスニング環境が整備されつつある状況を踏まえると、当然の成り行きと言えるでしょう。
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