ソニーは米国時間20日、携帯音楽部門と、低迷するConnect部門との連携を強化することを明らかにした。Connectは「iTunes」に競合すべく2004年初頭に開始されたデジタル音楽ダウンロードサービスだ。
Connectサービスは、Apple ComputerのiTunesが当時も今も独占するデジタル音楽市場へのソニーの足がかりだった。しかし、ソニーの携帯音楽プレイヤーが爆発的な成功を収める「iPod」の陰に隠れるなかで、Connectはサービス開始から消費者にあまり受け入れられていない。
今回「Connect Business Division」へと名称変更された同部門は、携帯音楽機器部門を率いる吉岡浩氏が正式に統括することになる。この役職への就任により、吉岡氏は「リソースの割り当てを見直し、携帯音楽プレイヤーとコンテンツ配信の両ビジネスを推進するのに最適な位置に就くことになる」とある関係者は電子メールのなかで述べている。
ソニーには、1979年に「Walkman」シリーズでこの市場を切り開いたとの自負があり、ポータブルオーディオビジネスにおけるAppleの台頭にとりわけ敏感な反応を示してきた。
アナリストらによると、ソニーではコンテンツ部門が保有する楽曲や映画の著作権侵害阻止を目指す一方で、電子機器部門ではMiniDiscやメモリースティックなどの技術を扱うなど、事業部ごとに異なる目標を掲げていたことが足かせになっていたという。
Connectは、以前からビデオやダウンロードゲームなどの新しいタイプのコンテンツを提供することが期待され、同社のインターネット戦略においてもっと重要な役割を果たすはずだった。また、今月はじめには「Starz Vongo」という新しいビデオオンデマンドサービスとの提携という形で最初の成果が発表されていた。同サービスはソニーが配信を行うことになっている。
ソニーは先ごろ開催されたConsumer Electronics Showで、同サービスが同社の新しいPortable Readerの顧客向けにeBooksのダウンロード販売も行っていくことを明かしていた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス