米国家安全保障局(NSA)の極秘盗聴プログラムに協力したのは違法だとする集団訴訟で、AT&Tが訴えられた。
サンフランシスコ連邦地裁に米国時間31日に提訴された訴訟で、AT&TはNSAに同社の通信施設を利用させ、「何百万人という一般国民を秘密裏に監視している政府にいまだに協力している」として告発された。
提訴した電子フロンティア財団(Electronic Frontier Foundation:EFF)は、嫌疑のかかっているAT&Tの行為は米国憲法が保証している言論の自由とプライバシーに関する権利を侵害するもので、また「法によって認められない限り電子機器による秘密情報収集を禁ずる」とした連邦通信傍受法にも違犯していると述べている。
EFF弁護士のKevin Bankstonは、Bush政権がAT&Tに代わってこの訴訟に介入してくるのではないかと予想している。「われわれは政府とAT&Tに正面から戦いを挑むつもりだ」と同弁護士は述べた。
AT&T側は米国時間31日、訴状の内容を見ていないのでコメントを差し控えると述べた。しかし、CNET News.comが先週、AT&Tの広報担当Dave Pacholczykに、NSAへの協力について問い合わせたところ「国家安全保障に関する問題についてはコメントできない」と述べていた。
12月26日付けのLos Angeles Times紙の記事は「NSAはすべての国内通話に関し、通話時間を含む情報を保存しているAT&Tのデータベースに直接接続している」と述べたある関係者の話を引用している。
Bush政権が介入してくるとなれば、EFFはいわゆる「国家機密」という厚い壁に直面することになる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス