CNET New.comが入手した情報によると、IBMは米国時間2月8日、「BladeCenter」の第2世代を発表する予定だ。これにより同社は、薄型ハイエンドサーバの売上をトップの座に押し上げることを狙っている。
この計画に詳しい情報筋によると、同システムは、ニューヨークで開催される報道関係者向けイベントで発表される予定だ。今回のBladeCenterのアップグレードは、戦略的な重要度が高く、成長も著しいブレードサーバ市場において、IBMが首位を守り続けるための大事な試みとなる。IBMにとってブレードサーバの優先順位は明らかに高い。1月に入って行われたインタビューで、IBMのIntelサーバ担当幹部であるSusan Whitneyは、同社ブレードサーバの性能が高いことを強く訴えていた。
また、IBMはこの2月のイベントで、新しいブレードサーバ「JS21」も発表すると見られている。JS21は、IBMの「PowerPC 970MP」プロセッサを初めて搭載する機種である。このチップは、現行の最新機種であるブレード「JS20」に採用されているモデルと違い、デュアルプロセッシングエンジン(コア)を使用している。
さらに、IBMは、BladeCenterシリーズを事実上の業界標準にすることを狙う試みであるBlade.orgについても、推し進めていくと見られている。ただし、3大サーバベンダーであるHewlett-Packard、Dell、Sun Microsystemsは、その規格に賛同はしていない。
IBMはこれらの件についてコメントを避けている。だが、同社は2005年、BladeCenterのネットワーク能力と柔軟性を改善するためのオーバーホールを予定していると述べていた。特に、ブレード同士や外部ネットワークとの接続を受け持つコミュニケーション用「バックプレーン」のデータ転送能力が、これまでの10倍である毎秒40ギガバイトに増加されるものと見られている。新しいBladeCenterのシャーシは、旧型モデルのブレードサーバを収納することが可能だ。また、旧型シャーシに新型ブレードサーバを収納することも可能だ。
ブレードサーバは、シャーシ内で複数並べての搭載が可能なサーバである。シャーシは、電源のほか、ネットワークやストレージシステムなどへの外部接続用リソースを提供する。初期のブレードサーバは、単純なローエンドのシステムであった。しかし、現在では、緊急用バックアップ機能、最大4基のプロセッサ、高速ネットワーキング機能を搭載したハイエンドモデルとなってきている。
ブレードサーバのハードウェアと管理用ソフトウェアの開発では、かなり高度な作業が要求される。そのため、主なサーバベンダーは、汎用的な設計の機種を製造するメーカーとの差別化を図るために、ブレードサーバを重要な手段であると見ている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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