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サンの創業メンバーが再会--アップルとの秘話も明らかに - (page 2)

文:Stephen Shankland(CNET News.com)
編集校正:坂和敏(編集部)
2006年01月13日 22時13分
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 Sunが、このような楽曲データやアクセスを管理するソフトウェア、そして携帯電話から利用するJavaソフトウェアを格納するサーバなどを販売したいと考えていることは改めて言うまでもない。同社の扱うさまざまな製品は、「The network is the computer(ネットワークそのものがコンピュータ)」という同社のキャッチフレーズに反映されている。

 このキャッチフレーズを考えたのは、Sunの主任研究者であるJohn Gageだった。同氏を雇い入れることは、実はJoyがSunに加わる条件の1つとして挙げていたことだった。Gageは日本に向かう途中でこのフレーズを思いついたが、「The machine is the manual(機械そのものが説明書)」という後半のフレーズが思い浮かばなかったという。このフレーズが意味するのは、「コンピュータは触っているうちに使い方がわかってくるものであるべきだ」ということだ。

 また、1991年にもSunとAppleとのニアミスがあった。Gageは、エイプリルフールの余興として、AppleとSunのバイスプレジデント同士が入れ替わって、相手のCEOスタッフ会議に参加したことがあったと語った。両社の幹部は、相手の会社の幹部を撮影した8x10インチの大判写真でマスクを作成し、これをかぶって会議に出席したという。

 AppleのCEOだったJohn Sculleyは、マスクをかぶって出席したBechtolsheimを面白く思わなかったという。 「Sculleyは無表情だった。テロリストか何かの乗っ取りだと思ったのかもしれない」(Bechtolsheim)

 しかし、創業者らが過去の話に終始することはなかった。McNealyは、「You have no privacy. Get over it(プライバシーなど一切ない。慣れなさい)」という1990年代の忌まわしいセリフを繰り返した。そして、現在カメラ付き携帯電話が流行しているが、これが将来、機械を使って起こることすべてを記録するトレンドにつながる、と予測した。 「これ(携帯電話型記録デバイス)をここ(シャツのポケット)に入れて、1日中あちこちを歩き回って記録するようになる」(McNealy)

 Joyもこの考えに同意した。同氏は、プロセッサ技術のコスト低下がセンサの開発やデータの収集を着実に容易にしつつあることから、「技術とプライバシーとの衝突は避けられない」と語った。 「公共の場のプライバシーがなくなりつつある、という状況には逆らえない。ムーアの法則が味方をしている」(Joy)

Sunの黎明期

 あとで分かったことだが、Sunの立ち上げに参加する機会にすぐに飛びつかなかったのはMcNealyだけではなかった。

 Khoslaは、Bechtolsheimからライセンスを受けているソフトウェアよりも、Bechtolsheim本人に興味があることを納得させなくてはならなかった。しかしBechtolsheimは、自身のライセンスビジネスが年間50万ドルの利益を上げていたため乗り気ではなかった。また、当時Bechtolsheimはあと1年で博士号を取得できるところだったという。

 また、Joyの説得も容易なことではなかった。McNealyによると、同氏と仲間たちはガタゴト音を立てる自動車に乗り込んで、Unxiの天才と評判をとっていたJoyを訪ねるために、サンフランシスコ湾を渡って、バークレーに向かったが、この時には相手にされなかったという。のちにMcNealyがJoyに「あの時はなぜ無視したんだ」と尋ねたところ、「(Sunの)一番偉い人が出てくるのを待っていたんだ」という答えが返ってきたという。

 しかし、BechtolsheimとJoyは、コンピュータの専門家同士でウマがあった。Joyはその頃、Digital Equipment Corp(DEC)の「VAX 750」というマシンを6台も所有していた。「まるで計算センターのようだったが、実は全部自分のマシンだった」とJoyは語った。「私はAndy (Bechtolsheim)をマシンルームに連れて行き、あるミニコンピュータの前まで進むと、電源を落として基板を一枚取り出してみせ、『ほら、これを見ろよ。DECがかなり前につくったシステムだ』と言った。われわれはそんなふうにして仲良くなった」(Joy)

 DECは、Sunが初期に狙いを定めていた一番の競合相手で、Sunが成功を収めたおかげでDECがその犠牲になった。「VAX 750は、80Mバイトのディスクドライブと2Mバイトのメモリを搭載し、1秒間に100万回の計算が可能だった」とJoyは述べ、さらに「Andyの設計したマシンは標準的な部品を使っていたので、(Motorola) 68010プロセッサを搭載した時には、10分1の価格で同じ処理性能を持つマシンを実現できた。あれは本当に革命的だった」(Joy)

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