ドリコムが具現したWeb 2.0の第一弾「ドリコムRSS」--ユーザーに合わせた広告配信も

藤本京子(編集部)2005年12月12日 19時17分

 ドリコムは12月12日、「ドリコムRSS」を開始すると発表した。ドリコムRSSは、ウェブ型のRSSリーダーに、同社がこれまで提供していた「MyBlogList」や「MyClip」などのサービスを統合したものだ。

 MyBlogListは、ドリコムが2004年12月にリリースしたサービスで、お気に入りのブログを登録し、更新通知が受信できる機能だ。また、2004年3月にリリースしたMyClipは、ニュースやブログページをクリップして、自分のブログのサイドバーに記事へのリンクやコメントなどを表示できる機能を備えたソーシャルブックマークサービスだ。こうした機能を統合し、AJAXベースのウェブ型RSSリーダーとして公開したのがドリコムRSSとなる。

 ドリコムRSSではRSSリーダーで収集した情報をマイページで公開し、好みのブログやニュースを自分専用のニュースサイトのように一覧表示する「ニュース機能」が追加されている。現在ドリコムでは、ニュースとブログの検索サービス「News&Blog Search」を提供しているが、代表取締役の内藤裕紀氏は「将来的にはNews Searchの機能をドリコムRSSに統合させたい」としている。

「ドリコムRSSはWeb 2.0サービスの第一弾」とするドリコムの内藤氏

 内藤氏は、「ドリコムRSSは、ドリコムの提供するWeb 2.0サービス第一弾だ」と位置づけている。同氏は、AJAXやRSSがWeb 2.0というわけではなく、「Web 2.0の核となるのはソーシャルデータベースだ。つまり、これまでのようにデータベースをサービス提供者側が作るのではなく、ユーザーが作り上げることでデータベースを拡充し、その結果利便性も高まるといったサービスがWeb 2.0のサービスだ」としている(関連記事)。

 すでにドリコムでは、MyBlogListでRSS登録されたサイトの数が20万件あり、ドリコムRSSでさらにデータベースを拡充させたい考えだ。

 また内藤氏は、「Web 2.0ではAPIの公開も重要だ」と述べている。ドリコムでは2006年春をめどにドリコムRSSのAPIを公開し、「ユーザーがドリコムRSSのデータベースを利用したアプリケーションを構築できるようになる」としている。

収益は「BlogClick」の進化系となる「MicroAd」

 ドリコムは、2004年9月より広告配信においてサイバーエージェントと提携し、ブログにコンテンツ連動型広告を配信する「BlogClick」を提供してきた。今回のドリコムRSSでは。このBlogClickを強化した「MicroAd」を採用する。

 MicroAdは、広告をコンテンツに連動させるだけでなく、ユーザーの属性ににも合わせて広告を配信する。例えばこれまでのBlogClickでは、クリスマスに関するブログ上でクリスマスプレゼントの広告が掲載されるだけだったが、「MicroAdでは男女の属性を判断し、男性が訪れた場合には彼女へのプレゼントに適した広告を表示させるといったことが可能になる」と、サイバーエージェント BlogClickプロジェクトの渡辺健太郎氏は説明する。

 ユーザーの属性は、性別や年齢のみならず、ユーザーの行動履歴なども含まれており、「広告とコンテンツを組み合わせたものがBlogClickだったが、そこに閲覧者の生活を組み合わせたものがMicroAdだ。将来的にはこの広告をリコメンド機能にまで発展させたい」(渡辺氏)としている。

 MicroAdは、2006年1月よりテスト配信し、同年春より本格的に開始する予定だ。

ドリコムRSSリーダーページ

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