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サービスを急拡大させるグーグル、そのスピードの秘密と狙い - (page 3)

インタビュー:永井美智子(編集部)
文:林信行、写真:津島隆雄
2005年12月07日 08時00分
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--Googleでは、国境をまたいだグローバルなチームで製品を開発しているということですが。

 ええ、その通りです。日本にいる人も、チューリッヒにいる人も、みんな一緒になってグローバルに開発を進めています。

 もちろん各地の特性に合わせたサービスを開発することもありますが、基本はどこの人たちにもグローバルな製品を開発する一員として働いてもらっています。ですから、海外のオフィスとのビデオ会議はよく行われています。

 日本のスタッフ同士で昼食をとりながら、片方が「こんなプロジェクトをやっているんだけれど」と打ち明けると、もう片方が「それだったらどこどこにいる誰々が詳しいから聞いてみなよ」などと言いだす--そんな光景もよく見かけます。そういった世界中の人的リソースの情報はイントラネットで共有されています。

--日本企業では、権限が分散しているために決定が遅くなって、結果的に開発のスピードが遅くなるという話を耳にします。

 Googleはその逆で、開発のスピードアップにつながっています。チームが分散していて、それらが皆が同じようなことをやっている場合や、チーム内でも皆がそれぞれにいろいろな権限を持っているとすると、それは問題で、話はなかなか進まないでしょう。しかし、Googleはそうではありません。

 Googleの開発が速い理由の1つはチームが小さい点にあります。大きなプロジェクトでも参加している人の数は10人くらいです。大半は3人から5人くらいのプロジェクトです。

 社内にはこういったチームがいくつもあり、そのどれもがちゃんとした権限を認められています。この小さなチームのメンバーが皆、同じ目的を共有して開発を進め、しかも、決定権などの権限も保有しているためにものごとが速く進むのです。

 チームも、「これをやるのにはこの人が必要」あるいは「この人とこの人がいればこれができそうだね」といった形で人を集めてきます。

--Googleが短期間で世界的に有名になった理由をどう分析していますか。

 やはり、どこの国の人、どんな言語を話す人でも情報を求める姿勢というのは同じだからではないでしょうか。ただし、文化的背景の違いから、求めている情報の質が違うことはあります。

 例えば距離感。アメリカ人が「サンフランシスコ」と聞いて思い浮かべる範囲の広さと、日本人が「渋谷」と聞いて思い浮かべる範囲の広さは違います。アメリカが車社会であるのに対して、日本は電車社会だからでしょう。日本で地図と言えば、駅を中心としたものになります。

 それだけに例えば「ラーメン 渋谷」で検索して、隣駅の恵比寿のラーメン屋がでてきたら怒る人がきっと大勢いますよね。でも、アメリカで「ラーメン サンフランシスコ」で検索して「サンノゼ」のラーメン屋が出ても、気にする人はあまりいません。そういうことは生活様式によっても大きく違うようです。

 日本の面白い特徴としては、なぜか電卓機能がすごい人気です。他のどの機能よりもブログに取り上げられています。もしかしたら「畳」「尺」のように独自の単位が多いせいかもしれません。通貨の換算に使われることも多いみたいです。

 ほかには、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)のOrkutはブラジルでものすごい人気なんです。英語で「maven(目利き)」というんですが、誰かすごい影響力のある人がいて、そういう人が広めているんじゃないかと予想しています。

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