ナノテクゴルフボールの開発が、わずかにラフに入ってしまったようだ。
材料科学の専門企業NanoDynamicsが開発中のNDMXは、多少のスライスやフックなら、その軌道を修正してくれるゴルフボールだ。NDMXは2005年春には店頭に並ぶといわれていた。しかし、6月下旬になってNanoDynamicsは、数人のゴルファーを選んで試作品を渡している。現在、同社のウェブサイトによると、NDMXの発売は2005年後半に予定されているという。
また、NanoDynamicsは、各種トーナメントやプロの大会での使用を可能にするため、米国ゴルフ協会(U.S. Golfing Association:USGA)の認可を申請中だ。NanoDynamicsにコメントを求めたが、回答は得られていない。
NDMXは、通常のゴルフボールよりまっすぐに飛ぶといわれている。これは、NDMXの内部重量が動的に移動するためだ。内部重量が移動することで、ボールは、自然な角度で飛ぶようになる。言い換えると、ゴルファーは、本来希望する弾道でボールを飛ばすことができる。ただし、NDMXが修正可能なのは、わずかな軌道のずれであり、ひどいシャンクまでは修正してくれない。
しかし、正しい弾道を得るために重量を配分するには、エネルギーが必要になる。そこでエネルギーが消費されれば、通常、犠牲になるのはボールの飛距離だ。この問題を解決するため、NDMXの外層は、従来のボールに比べ、堅い素材を使用している。
「通常のボールは、大きく変形する。クラブから伝達されるエネルギーは、この変形で大部分が浪費されてしまう。そのため、ボールへの伝達はわずかになる」と、NanoDynamicsの最高経営責任者(CEO)Keith Blakelyは2004年に語った。「クラブからボールへのエネルギー伝達を効率化したことで、弾道と飛距離が保たれる」(Blakely)
NDMXの価格は、約7〜8ドルになると予想される。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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