SMBCフレンド証券は9月15日、信託機能を活用して映画に投資する信託型映画商品ファンド「北斗ファンド−英雄伝説−」を10月16日から販売すると発表した。
SMBCフレンドは、現在証券会社として唯一、映画にかかる商品ファンド法上の許可を有しているという。そのSMBCフレンドが、商品投資販売業者としてこのファンドを販売する。受託者(運用業者)は三井住友銀行がを務め、北斗の拳の原作者(武論尊、原哲夫)の正式代理人であるノース・スターズ・ピクチャーズ(NSP)が指定業務委託先として映画などのプロデュースを行う。北斗の拳は、1983年に連載が開始され、1984年に単行本化されて以来、総発行部数が1億冊に迫る拳法漫画だ。誕生から20年以上経つが、近年ではパチスロ機が60万台を超える大ヒットを記録したことでも有名になった。
ファンドの募集で集まった資金は北斗の拳を原作とするオリジナル5作品(劇場用映画3作品、ビデオアニメーション2作品)へ投資される。オリジナル作品の第1弾は、2006年春に公開される劇場用オリジナルアニメーション映画「真救世主伝説 北斗の拳 ラオウ伝 殉愛の章」だ。ここから、2008年春に公開される映画「真救世主伝説 北斗の拳 ケンシロウ伝」まで、5作品ある。
三井住友銀行は、映画などに係るライセンスを運用することで収益の獲得を目指す。運用実績は映画の興行成績やDVDなどの販売成績などによって変動し、その成績によって高収益を得られる場合がある反面、元本がまったく償還されない可能性もある。
信託設定日は2005年11月30日を予定し、信託期間満了日は2010年3月31日を予定している。募集予定額は約25億円で、その内総額5億円(5000口)を上限として個人投資家向けに販売する。
個人投資家は、SMBCフレンド証券の専用サイトを通じて、1口10万円から購入できる。購入単位は1口単位で、最高100口まで投資できる。申し込み期日は2005年10月16日から11月14日までとなっているが、募集総額に達し次第締め切る。追加募集はない。SMBCフレンド証券に証券総合口座を開設していない場合は、新規に口座を開設する必要がある。
こうした映画ファンドによる資金調達は積極化している。2005年6月に完成し、9月17日から公開される松竹の映画「忍-SHINOBI」は、みずほ証券と組んで個人投資家向け映画ファンドの募集を2月28日に締め切った。申し込み人数は1295人、申し込み総額は5億220万円と予想を上回った。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス