日立製作所は9月13日、愛知万博の入場券などでの利用実績がある無線ICタグ「ミューチップ」の通信距離を伸ばす技術を開発した。
現在量産されているミューチップをアルミ箔状の薄型アンテナを内蔵したラベル(76mm×62mm)に貼ることで、通常約30cmの通信距離を約70cmまで延長する。指向性を持たせることで通信距離を伸ばしており、チップとアンテナ部を電気的に接続する必要はない。
日立は今後ミューチップの物流分野での実用化をすすめる。現在、宅配便の宛て名票としてラベルを貼り付け、ベルトコンベアによる仕分け自動化するといった利用法を想定している。
ラベルに貼り付けるミューチップは従来のものをそのまま使用できる。また、ラベルに関してもICカード用アンテナの生産ラインを流用可能だ。具体的な価格は決まっていないが、100万個単位の生産であれば、1個10円程度で提供できる。同社では2006年3月の製品化を目指す。
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