三洋電機、国内8000人のリストラなど、再建に向けての新ビジョン打ち出す

 三洋電機は7月5日、新ビジョンとして「ThinkGAIA」を策定するとともに、その実現のために4大プロジェクトを推進すると発表した。

 同社は平成17年3月期決算で、純利益がマイナス1715億4400万円という赤字を計上したが、この苦境を乗り超えるため、野中ともよ代表取締役会長兼CEO、井植敏雅代表取締役社長兼COO、古瀬洋一郎代表取締役副社長兼CFO3氏による最高経営会議を設置、最終意思決定機関とした。野中会長は、「今年から、第三の創業と位置付け、三洋電機の新たな飛躍のために新ビジョンを決めた。『GAIA』は地球の意味だが、地球に喜ばれる会社を目指す」と語った。

 改革に向けては、3か年計画である「SANYO EVOLUTION PROJECT」をスタートさせ、有利子負債の削減、事業の選択と集中、体質改善、スリム化、絞り込みに取り組む。有利子負債は、現在の1兆2000億円を3年間で6000億円圧縮する。

 事業の成長と選択では、05年度の構造改革費用として900億円を予定。内訳は、人件費240億円(約3800人分)、資産スリム化100億円、事業再評価560億円を予定している。

 体質改善/スリム化/絞込みでは、(1)国内工場20%の閉鎖売却、(2)全社員の15%の削減(国内8000人、海外6000人を予定)、(3)国内社員20%の異動、(4)クロスファンクションで700億円のコスト削減、(5)固定資産・債権の流動化700億円、(6)流動資産の圧縮1300億円、(7)事業のオフバランス化――を打ち出した。

 「事業ポートフォリオの変革では、儲からない事業は止め、やる以上はトップを狙うなど大胆な手を打っていく。07年度の営業利益率5%必達を至上命題に、これはなんとしても実現させる」(井植敏雅代表取締役社長)としている。

三洋電機

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