SkypeのCEO、Niklas Zennstromは20カ月前、世界初のP2Pインターネット電話サービスを立ち上げ、電話業界に改革ののろしを上げた。
その後、Skypeのソフトウェアのダウンロード数は1億1000万回を超え、通話時間は20億分に達し、彼の言葉が冗談ではなかったことが証明された。しかし今、ルクセンブルクに拠点を置くこの新興企業は、設立以来最大の難局に直面している。同社は新たな収益の機会を模索しているが、顧客はサービス品質への懸念を強め、公共サービス規制機関の反発も厳しくなっている。先ごろ、CNET.News.comはZennstromにインタビューを行い、これらの問題やその他の事柄について話を聞いた。
--「SkypeIn」はあらゆる電話からかかってきた電話を受けるためのサービス、そして「SkypeOut」はあらゆる電話に電話をかけるためのサービスですが、SkypeInには多くの苦情が寄せられています。何か問題があるのでしょうか。
忘れないでいただきたいのは、電話システムには135年の歴史があり、Skypeには20カ月の歴史しかないということです。あらゆる面で、Skypeはこれから洗練されていくサービスなのです。
--しかし、問題が起きていることは事実ではありませんか。ユーザーは通話が途切れたり、乱れたりすることに腹を立てています。近いうちに何らかの手を打つ予定はあるのですか。
SkypeOutよりもSkypeInを評価するユーザーもいます。SkypeInには新しいバージョンのソフトウェアが利用されており、SkypeOutのソフトウェアも徐々に新しいものに変えていく予定です。サービスの改善には継続的に取り組んでいます。
--ソフトウェアを更新すれば、問題は解決するのですか。
固定電話との通話を強化するために、電話会社との連携を進めています。これも状況を改善するための一助となるでしょう。トラフィックのエラーを修正する方法も、続々と開発されています。サービスの質は継続的に改善されていく予定です。
--ユーザーが利用しているブロードバンド接続サービスの質も、通話の品質を左右する一因となっています。自社のサービスを改善することはできても、他社のサービス品質まで管理することはできないのではありませんか。
当社にできることはすべて検討しました。確かに、混み合ったインターネット網を利用している場合、通話品質は劣化します。しかし、数メガビット/秒でインターネットに接続できる時代はすでに始まっており、スウェーデンをはじめとする多くの国では、24mbpsの高速通信サービスが提供されるようになっています。この種のサービスは今後、さらに広い範囲で提供されるようになるでしょう。
--オープンソースのSIP(Session Initiation Protocol)を支持する人々は、Skypeのプロプライエタリなソフトウェアを批判しています。SIPについてはどのようにお考えですか。
昨年7月から、当社はSIPを利用してSkypeInとSkypeOutを(従来の)公衆交換電話網(PSTN)と接続しています。現在、SIPトラフィックの最も多くを占めているのは日本のYahoo Broadbandですが、当社はそれに次ぐ量のトラフィックを生み出しているのではないでしょうか。しかし、SIPへの取り組みを拡大するつもりはありません。SIPは必ずしもエンドユーザーに適した仕組みではないと考えています。
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