マイクロソフト、LonghornでRAW画像ファイルをサポートへ

Michael Singer(CNET News.com)2005年06月02日 11時05分
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 Microsoftは、次期Windows「Longhorn」でデジタルカメラの非圧縮画像をサポートする。これにより、写真の表示および編集方法が変わる可能性が出てきた。

 同社は米国時間1日、カメラメーカーのニコンとキヤノン、そして富士写真フイルムやAdobe Systemsの各社と提携し、Windowsユーザーが非圧縮デジタルカメラ画像を表示/印刷したり、将来的には編集もできるようにしていくことを発表した。デジタルカメラの非圧縮画像は一般に「RAW」フォーマットと呼ばれる形式で保存されている。

 デジタルネガとも呼ばれるRAWファイルは、デジタルカメラが採用する2種類の主要画像センサの1つである電荷結合素子(CCD)から直接取得した、ピクセル化される前のデータ。RAWファイルは最終的に、JPEG、GIF、TIFFといったもっと一般的なファイルフォーマットに変換される。

 RAW画像ファイルは、最も高い画質が得られ、さらにクリエイティブな面でも最もコントロールがきくことから、ほとんどのプロの写真家はこのファイルフォーマットで写真を保存している。RAWデータには、他のものよりも色調に関する情報が多く、また露出や色味も撮影後に微調整できるなどの長所がある。Microsoftの調査によると、対象になったデジタルカメラユーザーの15%がRAWファイルを利用しているという。

 しかし、大半のカメラメーカーは、自社のデジタルカメラが生成するRAWデータを独自のファイルフォーマットで保存しており、新しいモデルが発売されるたびにRAW画像ファイルに変更があるなどの問題もあると、Microsoftは述べている。

 同社のJosh Weisberg(Windows Digital Mediaグループ、プロダクトマネジャー)によると、こうした理由から、ユーザーはカメラメーカーの提供する編集用ソフトウェアや、AdobeのPhotoshopといった市販のソフトウェアを使って、画像フォーマットを変換せざるを得ない状況にあるという。

 「ニコンのように、そうしたソフトウェアを有料で提供している場合もある。また、AdobeのDNG(Digital Negative)のように、専用のソフトウェアがないと読み込めない独自フォーマットがあるのも問題だ」(Weisberg)

 このようなことから、Microsoftではニコン、キヤノン、富士フイルム、Adobeや、他のデジタル画像関連企業数社とともに、Longhornに搭載されるRAWアーキテクチャの開発を進めていると、Weisbergは述べている。

 Weisbergはまた、Microsoftが画像コーデックのRAWアーキテクチャ標準化でソフトウェアパートナーを支援し、各社にコーデックを提出してもらい、Longhornへの搭載認定を受けられるようにすることも明らかにした。

 Microsoftはさらに、新しいAPIも提供し、パートナー各社がサポートするソフトウェア製品をより細かく制御できるようにしていく。

 しかしMicrosoftは、2006年後半が見込まれるLonghornの発売を待たずに、「Raw Image Thumbnailer」というソフトウェアを発表するとみられている。これは、無償ダウンロード可能な「PowerToys for Windows XP」のアップデート版だ。

 Weisbergによると、Raw Image ThumbnailerではRAWデータの表示/プレビュー/印刷が可能になるものの、編集はできないという。なお、同ソフトウェアは今後数週間以内でダウンロードできる状態になると同氏は述べている。

 また同社は、このRAWデータサポート機能を今後発売になる「Microsoft Digital Image Suite」に追加していくことになると述べている。この画像編集ツールはAdobeの「Photoshop Elements」と直接競合するものだが、ただしLonghornの発売以降にリリースされると見られている。

 デジタル写真の普及は拡大の一途をたどっており、市場調査会社のIDCでは、比較的高価格のデジタル一眼レフカメラでさえ値段が下がってきているとしている。同社の推定によると、デジタル一眼レフカメラの需要は2005年から2009年にかけて年率12%のペースで成長するという。

 だが、すべての企業がMicrosoftのこの取り組みに参加するわけではないようだ。

 MicrosoftのWeisbergは、今回の発表のなかでソニーとKodakの名前を挙げなかった。ソニーは大半のデジタルカメラで採用されている画像センサを製造している。一方、Kodakは XPでの写真サポートをめぐり、Microsoftともめごとを起こしたという経緯がある。

 さらに、OpenRAWというカメラマンのつくる団体もMicrosoftのこの取り組みには参加しないと見られている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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