サンフランシスコ発--Microsoftは、人々の働き方が変化していることをふまえ、次期バージョンのOffice開発にあたってコラボレーション機能の強化に力を入れている。
同社の戦略担当幹部Bill Hilfは米国時間16日、当地で開催された「Gartner Symposium/ITxpo」で、同社が今年に入って買収したGroove Networksが、この取り組みで貢献していると語った。
同僚と作業を始める際に最初にすることは、まずだれが作業に参加できるかを把握することだ。Microsoftはこの点に関し、企業向けインスタントメッセージの開発作業を拡大し、VoIP機能を追加することを計画している。
Microsoftのプラットフォーム技術戦略ディレクターであるHilfは、「VoIP技術を実現する機能は(Microsoftが)次期バージョンのOfficeに組む込む中核機能の1つになる」と語っている。同氏によると、MicrosoftではOfficeファミリーにサーバベースの製品を追加していくことも計画中だという。
Microsoftは以前、Office 12の出荷が来年になると述べていたが、ただし同ソフトウェアに搭載される機能の大半についてはまだ詳細を明らかにしていない。
同社は、データ交換の手段として、XMLの利用範囲を大幅に拡大する計画であることを明かしている。
Hilfによると、Microsoftが新しいサーバ製品に注目し続ける理由の1つは、多くの企業でOfficeが当初の想定を超えた目的に使われている事実があるからだという。
「経理から給与計算まで、Excelをあらゆる用途に使っている例を数えられないほど目にした」(Hilf)
同氏は、追加される新ソフトの1つにExcelサーバが含まれるかどうかについては明言を避けた。
Hilfは、MicrosoftがOfficeで目指す方向を深く理解するためにMicrosoft Office Communicator 2005を参考にするよう示唆した。同製品はOfficeに追加されるインスタントメッセージ機能で、現在ベータテストが進められている。
MicrosoftのLive Communications Serverと連係するこのデスクトッププログラムは、同僚との最適なコミュニケーション手段を判断するための各種情報の入手を支援するもので、たとえばユーザーのIM対応情報に加え、外出中のメッセージも自動的にポップアップ表示される。企業が従来の電話やインターネット電話と同ソフトを統合すれば、従業員は自分のPCから電話をかけたり、不在時に着信した通話を転送できるようになる。
Office Communicator 2005は正式版が6月末までにリリースされることになっている。価格などの詳細についてはまだ発表になっていない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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