Groove Networksの買収中止を求めた訴えが裁判所に棄却されたことを受けて、Microsoftは米国時間8日、同社の買収が完了したことを発表した。
MicrosoftによるGroove買収をめぐっては、Grooveの元幹部Michael Matthewsが、取引の一時差し止め命令を求めて訴訟を起こしていた。しかし、デラウェア州の裁判所は先々週、Matthewsの訴えを棄却する裁定を下している。報道によると、Matthewsは、本買収契約が、非公開株式を受け取っていた一部のGroove従業員にとって不利な内容になっていると主張していたという。
Microsoftは計画通り、GrooveをInformation Worker部門に統合すると述べた。Information Worker部門は、Office製品も取り扱う部門である。Microsoftは、Grooveのコラボレーションソフトウエアを今後も単独の製品として販売するほか、「他の活用方法も模索していく」という。
「GrooveとMicrosoftの製品はすでに連携しているが、インフォメーションワーカーの仕事のやり方が刻一刻と変化していることから、彼らが必要とする機能をさらに強化する必要があることに気付いた」と、Grooveの創業者で現在はMicrosoftのCTOを務めるRay Ozzieは述べている。「二十数年間かけて経験し学んできた、コンピュータによるコラボレーションの技術を、Microsoft Office Systemや今後開発される製品の次の波を開発するのに役立てたい」(Matthews)
MicrosoftがGrooveの買収を発表したのは3月のことだった。Microsoftは2001年からGrooveに投資を行ってきた。Grooveは1997年にマサチューセッツ州ビバリーに設立された。現在の従業員数は約200名。同社によると買収後、約95%の従業員がMicrosoftに移籍するという。
Groove Virtual Officeという同社のソフトウェアは、異なる組織に所属するユーザーが、インターネットを介して安全に共同プロジェクトを進められるようにするもの。この製品はピアツーピア(PtoP)の設計を採用しており、各ユーザーのPCが直接他のユーザーのPCと文書をやりとりしたり、インスタントメッセージのやりとりを行ったりできるようになっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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