Salesforce.comは米国時間12日、オンデマンド方式の顧客情報システムに追加される新機能の詳細を明らかにした。新機能の多くは、サブスクリプション方式で提供される同社製CRMソフトウェアと他システムの間の相互運用性を強化するためのものである。
Salesforceは、CRMパッケージの新バージョン「Salesforce Summer 05」を6月にリリースする。同社は、「オンデマンド」ソフトウェアと称される新興市場をけん引するリーダー的存在の企業だ。Salesforceは企業ユーザーに、月額料金を支払うだけで利用できるソフトウェアをウェブ経由で提供する。サブスクリプション形式でソフトウェアを提供するこの新しい市場には、数多くの企業が参入している。
Salesforce Summer 05には、同社が2003年に発表したツールセットの最新版「Sforce 6.0」が含まれる予定だ。Sforceを利用することで、企業はマーケティング、営業、顧客に関するデータを他のシステムと共有することが可能になる。Sforce 6.0には、新たにデータのロードと抽出用のツールが加わっている。ユーザー企業はこれらのツールを利用することで、Salesforceのシステムと他システムの間で、大量のデータを迅速にやりとりできるという。
同社CEOのMarc Benioffは、「情報をオンデマンドで管理/共有するための信頼ある世界標準を確立することが、われわれの目標だ」と声明文で述べている。
最新版に搭載されるその他の新機能としては、パートナーポータル・ツールキットが挙げられる。企業はこのツールキットを利用してウェブサイトを構築し、見込み顧客や顧客応対情報、今後の計画など情報や、さまざまな文書をパートナー企業と共有することができる。また、シングルサインオンの機能も追加されるため、企業ユーザーはMicrosoft Windowsのユーザー認証ツールを用いてSalesforceが提供するシステムへのアクセスを管理できる。Sforce 6.0は、「Salesforce Enterprise Edition」のユーザーには無償で提供されるという。
Salesforceによると、Sforceのリリースは現在のところ成功を収めているという。Macromedia、Analog Devices、TIBCO、Globix、DoubleClick、JBossなどをはじめとする1000社以上の企業に勤める8000人以上もの開発者が現在、Sforceを利用している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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