サンフランシスコ発--Googleが、拡大を続ける同社検索サービスの一環として、個人のビデオクリップをアーカイブするサービスを開始する。同社共同創業者のLarry Pageが米国時間4日に明らかにした。
Pageは当地で開催中の「National Cable & Telecommunications Association」トレードショーに集まった参加者の前で、数日以内に「投稿ビデオの受付を開始する」と語った。その後記者の質問を受けた同氏は、これは「ビデオブログの実験」だと答えた。
Googleは現在、複数の野心的なビデオ検索計画を進めているが、今回の発表はそうしたなかで行われた。同社は1月に「Google Video」という、テレビ番組の内容をテキスト検索できるエンジンを公開した。同サービスはPBSやFox News、C-SPAN、ABC、NBAなどの番組を網羅し、放送日のうちにその内容を検索できるものだ。
これらのビデオをGoogleのサイトから直接見ることはできないが、「インドネシアの津波」といった言葉を使って検索を行えば、その言葉が登場するテレビ番組やビデオの静止画、番組の特定部分の字幕が検索できる。Googleは、各種コンテンツのオーナーとの間で放送権やビジネスモデルの複雑な問題を解決し、将来的にはビデオの再生も可能にするつもりだという。
Googleのこのビデオサービスは、同社が先ごろ発表した大量の書籍をデジタル化する図書館プロジェクトと同様、世界中のコンテンツをデジタル化して検索可能にするという同社の壮大な計画を浮き彫りにしている。また、これらの計画によって、ライバルのYahooやMicrosoftとのデファクトサービスの座をめぐる競争が過熱することも予想される。各社とも、テレビ、インターネット、携帯電話、そして各種コンバージェンスデバイスなど、あらゆる場所にある情報の検索を可能にするサービスの提供を目指している。
Yahooは、12月に投入したビデオ検索エンジンについて、ホームページにタブを追加する形で同サービスをプロモーションしていくことを明らかにしている。同社はまた、TVEyesと協力し、BloombergやBBCの番組のクローズドキャプションテキストの検索サービスも開始する。
Microsoftも自社の検索/ビデオサービスの強化を進めている。同社は独自の検索広告サービスを準備中で、先週にはMSNBC.comやFood Network、Fox Sports、IFilmなどのテレビ番組を毎日提供するという「MSN Video Downloads」を立ち上げている。同社のプレスリリースによると、このサービスの料金は年間19ドル95セントで、MSNメンバーはビデオクリップをポータブルメディアプレーヤに転送できるようになるという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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