Yahooが間もなく、デジタル音楽ストアと音楽再生用ソフトウェアを発表する予定であることを、同社の事情に詳しい情報筋が明らかにした。同社はこの取り組みを通して、Apple ComputerのiTunes Music Storeに、真っ向勝負を挑む。
既報の通り、YahooはMusicmatchを1億6000万ドルで買収する前から、MusicNetという別のデジタル音楽配信業者と、オンライン音楽サービスの立ち上げを計画してきた。先の情報筋によると、当初、デジタル音楽ストアと音楽再生用ソフトウェアは今週早々に発表される計画だったが、予定が延期されたという。
YahooとMusicNetの広報担当は、本件に関するコメントを差し控えた。
Yahooがデジタル音楽販売に本格的に参入すれば、現在Appleが支配する同市場に変化が起きるかもしれない。Yahooは音楽やビデオのストリーミングサービスで既に、忠誠心の高いユーザーを獲得しており、これらのユーザーを音楽販売サービスに誘導することも可能だ。
ArbitronとComScore Media Metrixの調査結果によると、1月に最も高い聴取率を獲得したインターネットラジオサービスはYahooのLaunchcastだったという。1月に同サービスを利用した人の数は220万人にものぼる。
ソニーからMicrosoftに至るまで、これまで多くの大企業が、デジタル音楽販売サービスに参入している。しかし、どこもAppleの市場シェアを切り崩すことはできなかった。Appleは先週、iTunesが2003年4月の開始以来、3億曲の楽曲販売を達成したと発表した。
「特定のデバイスとオンラインサービスをどううまく結びつけるかが課題だろう。しかし、Yahooへのアクセス数や、同社が抱える活発なコミュニティを考えれば、(同社の音楽販売サービスは)成功する可能性はある」と、GartnerG2のアナリストMike McGuireは述べる。
Yahooはここ数カ月間、音楽/マルチメディア関連サービスの整理統合に取り組んできた。同社は音楽サイトの名称をYahoo Musicに変更したほか、エンターテインメント関連の事業をハリウッドにほど近いサンタモニカのオフィスに集結させた。
MusicNetとの提携の下で提供される新しい音楽サービスは、インスタントメッセージングサービスなど、Yahooの既存サービスと統合される可能性があると、先の情報筋は述べる。MusicNetは、音楽ダウンロードストアやサブスクリプションサービスを構築する際に必要となる技術を提供する企業だ。MusicNetの顧客にはAmerica OnlineやVirgin Digitalも名を連ねている。
情報筋によると、Yahooは今月末にも新サービスを提供開始する見込みだという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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