香港のある会社が、Apple ComputerのiTunes経由でダウンロードされた楽曲を管理するDRM技術の特許権を主張し、同オンライン音楽サービスとiPodの売上から得た利益全体の12%を要求している。
Pat-rightsというこの会社がウェブサイトに掲載した文書によると、この特許は、ユーザーに楽曲のダウンロードを許可する前の段階でその身元を確認する方法に関するものだという。
iTunesでは「コンピュータの登録手続きに、楽曲購入時に利用した正しいApple IDとパスワードの入力が要求される身元検証プロセスが含まれている。これが特許を取得できる技術であることは間違いない。iTunesが特許を取得しないのには、よほどの事情があるに違いない--つまり、他に特許保有者がいるのだ」と同社は主張している。
Appleはこの件に関するコメントを控えているが、Pat-rightsの代理人を務める弁護士のJoseph J. Zitoによると、AppleはPat-rightsと交渉を進めているという。
「われわれは、Appleとのライセンス交渉に成功すると予想している。彼らは知的財産権について理解がある素晴らしい会社で、われわれは彼らが良心的に対応すると思っている。Pat-rightsが初めてAppleに接触したのは12月から1月にかけてのことだった。そのため、Appleはこの問題をほぼ2カ月前から認識していたことになる」(Zito)
Zitoは、この特許が現在稼働中の仕組みに関するものなのか、それとも純粋に設計上のものなのかについてはコメントを差し控えた。「こうしたケースではいつもいえることだが、本件でもこの部分が重要な争点になる。本件は多くの点に左右されるので、当方の考えについてはコメントを控えたい」(Zito)
Zitoは、この特許はさまざまなDRMスキームに適用できるが、他社に対して法的措置を取る計画はないと述べた。
現在、Pat-rightsではAppleにiPodおよびiTunesの売上で得た利益の12%を要求しているが、もしこの問題が訴訟に発展すれば、特許保有者にもかなりの利益が見込まれる。もしAppleが故意に特許を侵害したと判断されると、損害賠償額は3倍にもなる可能性がある。
Pat-rightsは、3月21日までにこの問題で和解できない場合、訴訟を起こすつもりだとZitoは述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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