iPodとMacintoshの売上急増で活気づくApple Computerが、期待を大幅に上回る第1四半期決算を米国時間12日に発表した。
同社の利益は1株あたり70セントとなる2億9500万ドルで、売上高は34億9000万ドルだった。これに対し、前年同期の利益は1株17セントの6300万ドル、売上高は20億ドルだった。
Thomson First Callがまとめたアナリストらの予想平均値は、売上高が31億ドルで、1株あたりの利益は49セントとなっていた。
Apple CEO(最高経営責任者)のSteve Jobsは、「過去最高の四半期売上高および純利益を報告することができ、非常に嬉しく思う」と声明のなかで述べた。
Appleの決算発表は、同社がiPodとMacintoshという中核製品の廉価版を発表した翌日に行われた。
Appleは、年末商戦期間を含む同四半期中に約450万台のiPodを売り上げた。これに対し、前年同期の売上台数は73万3000台だった。Hewlett-Packard(HP)ブランドのiPodは、全体の約7%を占めた。Appleは、iPod、iPod mini、iPod Photoの各モデルがそれぞれ何台販売されたかについては明らかにしていない。
アナリストらは、499ドルの新しいMac miniは、同社が多くのiPod購入者をMacユーザーとして取り込むのに役立つはずだと言う。
「Mac miniが発売になれば、iPodを所有するWindowsユーザーがMacを購入する割合は約3倍になると、われわれは考えている」と、NeedhamアナリストのCharles Wolfは12日の決算報告に先立って出された調査レポートのなかで述べている。
第1四半期には、Macの売上も大幅に増加した。Appleは前年同期比26%増となる104万6000台のMacを販売した。アナリストらは、パソコン業界全体の成長率を約10%と予測していたことから、Appleは同四半期に相当シェアを伸ばしたことになる。彼らは以前から、iPodの販売がWindowsユーザーによるMacの購入につながっていることを示すデータを求めてきていた。
「iPodの『波及効果』を証明する数字が出されたのは今回が初めてだ」と、Piper Jaffray アナリストのGene Munsterは電話によるインタビューのなかで述べ、この傾向はMac miniの登場でさらに加速するはずだ、と付け加えた。
G5プロセッサを搭載し、デザインも一新されたiMacは、特に売れ行きが好調だった。iMacとeMacをあわせた売上高は6億2000万ドルで、前四半期比187%増、そして前年同期比では147%増となった。
同社は、iTunes Music Storeと、iPodのアクセサリやサービスで1億7700万ドルの売上高を計上した。iTunes Music Storeは同期にわずかながら黒字だったと、同社はアナリストとの電話会議のなかで述べた。
Appleは今四半期についても、先に出されたアナリストの予測を上回るとの見通しを明らかにしている。同社では、売上高は約29億ドル、1株あたり利益は約40セントと予想している。これに対し、アナリストらの予想では売上高が27億5000万ドル、1株あたり利益は33セントとなっている。
Appleの小売部門も売上が伸びており、Apple Storeは前年同期比2倍となる5億6100万ドルの売上高を計上した。同社は9月末までに20店あまりの新店舗を米国、英国、カナダ、日本の各市場でオープンしていく。なお、Apple Storeの店舗数は現時点で101店となっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」