Advanced Micro Devices(AMD)が米国時間7日、Dellの元幹部であるMort Topferを取締役会に迎え入れた。アナリストらは、AMDの今回の動きについて、Dellとの緊密な関係作りを狙ったものと見ている。
Topferは10年もの間、Dellの経営にさまざまな立場で貢献してきた。同氏はDellの副会長を務めたことがあるほか、取締役にも就任している。また同氏は、Dellが大手PCメーカーへと成長するのを支えただけでなく、現行のDell経営陣の構成を作りあげた人物でもある。
TopferはDell在籍中に、会長Michael Dellに多大な影響を与え、Rollinsの採用にも一役買ったといわれている。Topferは、この2人と共に経営幹部を務め、その後Dellの取締役に就任した。
DellはTopferの功績をたたえ、工場に同氏の名を付けている。2004年にTopferが取締役再選を目指さない意向を示したことを受け、Rollinsがその後を継いだ。Rollinsは同年7月、CEOの座にも就いている。
Topferは現在、テキサス州オースティンにある投資会社Castletop Capitalのマネージングディレクターを務めており、Dellの取締役会メンバーではない。だが、68歳のTopferはいまだにDellに強い影響力を持つといわれている。大手PCメーカーのうち、AMDのチップを採用していないのはDellだけだ。AMDにとって、Dellは大きなターゲットとなっている。
Dellの幹部はこのところ、AMDに対して肯定的な見解を示している。例えばDellはAMDについて、PC用の64ビットプロセッサやデュアルコアプロセッサの開発という点で主導的立場にあると述べている。
だが、DellがいつAMDのチップを採用するのかについては不明だ。Rollinsは、法人向けにサーバやストレージ、サービスを売り込むことに力を入れるDellでは、AMDのOpteronを搭載したサーバに大きな需要があるとは見ていないとの見解を示したこともある。
AMDの広報担当は、Topferの人脈よりも、同氏のDellやMotorola、Castletopでの経験を評価して取締役会に迎え入れたと述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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