Pageのデモを行ったJobsとPhil Schiller(Appleバイスプレジデント)は、このアプリケーションがビジネスレターや学生のレポート作成を想定して開発されたものではないことを言明した。Pageには、書類に写真を追加したり、プロが制作した冊子のように見える手の込んだ書類をつくるためのツールが数多く用意されている。
Jobsはまた、次期Mac OS X「Tiger」についても新たな詳細を明らかにしたが、ただし具体的な発売時期に関しては、2005年上期と述べるにとどまった。それでも、Microsoftの次期Windowsよりはずっと早いと同氏は述べ、「Long before Longhorn」というスローガンを披露した。
「Mac OS X v10.4 Tiger」という正式名称を持つこの新OSには、成長を続けるデスクトップ検索市場への足掛かりとなる「Spotlight」をはじめ、いくつかの主要な機能が追加される。Jobsは、SpotlightがOS Xに統合されているため、Macのハードディスク上にあるコンテンツが更新されると、自動的に検索結果を更新できるとし、これがGoogleやMicrosoftのデスクトップ検索製品をしのぐものになると述べた。
「SpotlightはOSのコアの部分に組み込まれているため、単なるツールでは成し得ないことが可能になる。その結果、自分のシステムに存在することさえ知らなかったものを見つけることができる」(Jobs)
Tigerには、QuickTimeビデオプレイヤーのバージョン7と「Dashboard」という新しいインタフェースも追加される。Dashboardでは、電卓や言語翻訳プログラム、天気予報のような小さいアプリケーションを素早く切り替えて使うことができる。
「Dashboardはwidgets(小型のアプリケーション)をまとめておく場所だ・・・さっとやりたいことができる」と、Jobsは述べ、Appleの株価を表示した株価表示アプレットのデモを行った。
Jobsはさらに、新しいQuickTimeや、同社の一般ユーザー向けビデオ編集アプリケーション、Final Cut ExpressのHD対応バージョンを含む、一連のMac製品で高品位映像のサポートを強化することも明らかにした。「今年は高品位映像の年になる」(Jobs)
ここでソニーの安藤国威社長が壇上に現れ、高品位映像を収録可能な自社のビデオカメラを含むHD製品を紹介した。「Steveは、ソニー製品の大ファンだと言っているが、ただしすべてが好きだというわけではない」と同氏は語った。ソニーはパソコンや携帯音楽プレイヤーの分野でAppleと競合している。「一緒に協力すれば、家庭でのビデオの楽しみ方に大きな革命を起こすことができる」(安藤氏)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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