Macintosh用アプリケーションを開発する小さなソフトウェアメーカーが、これまでiWorkと呼んでいた自社製品の名前を変更した。これにより、Appleが同名のオフィスソフトウェアを発表するとの噂が真実味を帯びてきた。
iWorkの名称で時間請求アプリケーションを販売してきたIGG Softwareが、同プログラムの名称をiBizに変更した。同社のウェブサイトにも反映されているこの名称変更に先だって、Appleがワードプロセッサとプレゼンテーションソフトウェアを組み合わせた自社製スイートの提供を計画しているという噂を複数のMacファンサイトが掲載していた。
たとえば、ThinkSecretでは先週、AppleがiWorkと呼ばれる製品を出すと報じていた。iWorkには、AppleのプレゼンテーションソフトであるKeynoteのアップデート版と、Pagesという新しいワードプロセッサが含まれるという。Appleは同製品を来週サンフランシスコで開催されるMacworld Expoで公開すると同サイトでは予想していた。
このようなプログラムの開発は、Appleにとって興味深い動きといえる。同社は何年間も自社製オフィスソフトウェアにあまり力を入れず、Microsoft OfficeのMac版開発をMicrosoftに頼ってきているからだ。
Mac版Microsoft Officeの存在は、職場でWindowsマシンを使っている人々に対して自宅用にMac購入を勧めるAppleのセールスポイントとして重要な役割を担ってきている。実際、Appleのウェブサイトでは、Macへ乗り換える10の理由の第8位にMac版Officeを挙げている。
AppleとMicrosoftの関係には--少なくとも表向きは--紆余曲折があった。両社が歩み寄ることも何度かあったが、しかし最近ではAppleがMicrosoftに多数の攻撃を加えてきている。たとえば、同社はWindowsユーザーを狙ったSwitchキャンペーンを展開したり、昨年のデベロッパーカンファレンスの際には、Microsoftの次期WindowsであるLonghornは今年投入されるAppleのTigerの模倣だ、とするポスターを掲示したこともあった。
Microsoftは当面Macintosh製品の開発を続けるようで、Office for the Macの新バージョン開発にすでに着手していることを明らかにしている。
MicrosoftのScott Erickson(Macintosh Business Unitグループプロダクトマネジャー)は、CNET News.com向けの声明のなかで、「Appleとの関係は今も有意義かつ強力なものだ。Macユーザーの92%は、MacとWindowsの間にはネイティブのファイル互換性が必要だとしている。われわれはOffice for Macでこの互換性を実現している。われわれは重要なレベルの互換性を顧客に提供することを約束しており、またOfficeやVirtual PC for Macの次期バージョン開発もかなり進んでいる」と述べた。
この件に関して、Appleの関係者からコメントを得ることはできなかった。
IGG Software代表のIan Gillespieは電子メールで、iBizへの名称変更は「時間請求だけでなくビジネス管理にも向かう自社製品の方向性をよりよく反映したものだ」と述べている。
iBizへの名称変更については、ほかにもMacDailyNewsやMacMinuteをはじめとする複数のMacファンサイトが伝えていた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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