Advanced Micro Devices(AMD)は米国時間10日、第4四半期の利益がアナリストらの予想を下回ると発表した。同社は、フラッシュメモリ市場での競争が激化したことを原因の1つに挙げている。
AMDが新たに発表した予測値によると、第4四半期の売上高は第3四半期の12億4000万ドルをわずかに上回るものの、営業利益は第3四半期の6840万ドルから「大幅に低下」する見込みだという。
「NOR型フラッシュメモリ市場での競争が激化したため、メモリ事業部門の第4四半期の売上が、予想を下回った。同部門は営業赤字に転落する可能性が高い」と同社は声明の中で述べている。
AMDは1月18日、株式市場の取引終了後に第4四半期の業績を報告することになっている。
同社は昨年10月、第3四半期の収入が予想を下回ったことを明らかにした際に、フラッシュメモリチップの売上鈍化をその理由に挙げていた。
AMDはまたフラッシュメモリ市場のシェアをライバルのIntelに奪われてもいる。調査会社のiSuppliは11月に発表した報告のなかで、Intelが価格戦略を見直した結果、第3四半期にはフラッシュメモリ市場における同社のシェアは回復し、売上順位も上がったと述べていた。一方、AMDは市場シェアを大幅に減らした。
Intelは第3四半期にフラッシュメモリ事業で6億3900万ドルの売上を計上し、第2四半期に比べて8.9%の売上増を記録した。同時に、全世界におけるIntelのシェアは16%となった。
「積極的なマーケティング/価格戦略が奏功し、Intelは、2004年にめざましい復活を遂げた」とiSuppliは報告のなかで述べている。
フラッシュメモリ市場では激しい価格競争が行われており、その結果、全体の市場規模が縮小している。第3四半期の売上高は42億ドルにとどまり、前四半期と比べて4%の減少となった。2四半期連続で売上が低下するのは、2003年第1四半期以来。
AMDのフラッシュメモリ部門であるSpansionでは、ORNAND型のフラッシュメモリチップを第1四半期に発売する予定だが、このタイプのメモリは携帯電話機での採用が期待されている。携帯電話機では通常NOR型のフラッシュメモリが採用されており、IntelやAMDが現在製造しているのもこのタイプの製品だ。また、ORNANDチップはデジタルカメラ用のフラッシュメモリカードにも利用できるが、現在デジカメに通常使われているのはSamsungや東芝がつくるNAND型のフラッシュメモリだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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