サン・マイクロシステムズは12月14日、17インチ型液晶ディスプレイ(LCD)一体型のシンクライアントSun Ray 170と、サーバ側で使う同クライアント用管理ソフトウェアの新版Sun Ray Server Software 3の出荷を始めたと発表した。税別価格は、Sun Ray 170が11万6000円、Sun Ray Server Software 3が1万5000円から。
Sun Ray Server Software 3は、デスクトップ画面表示時にクライアント/サーバ間でやり取りされる通信パケットを旧版よりも効率よく圧縮する。そのため、「専用線/LAN環境だけでなく、インターネットなど低速ネットワークの利用が可能」(同社)。プラットフォームは、従来のSolarisに加えSun Java Desktop Systemを含むLinuxでも利用できるようになった。
Sun Ray 170は、1280×1024ピクセル表示の17型LCDを備え、PCに比べ消費電力/発熱量が少ないという。大きさは406.8(高さ)×376.7(幅)×211.4mm(奥行き)、重さは6.3Kg。壁掛けが可能で、設置面積を節約できる。ハードディスクや冷却ファンなどを内蔵しないことから、「騒音もなく、快適なオフィス環境を実現できる」(同社)。
ユーザーはスマートカードで認証を行って自分の作業環境にアクセスし、ネットワーク経由でサービスを受ける。スマートカードさえ挿せばどの端末でも同じ環境を再現できるので、作業する場所が制約されない。すべてのデータやアプリケーションはサーバ側に保管されるため、PCに代わる端末として採用すると、端末を介した情報漏えいの危険性を排除できる。データは端末側に保存されないので、システム障害時にもデータの安全性が保持される。同社は、こうした特徴を前面に、政府機関や自治体などを中心に販売活動を展開する。
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