Unisys、Oracle、Microsoftの3社は、これまでの共同開発プログラムを拡大し、Windowsプラットフォーム上で稼働するOracle製品の性能向上に取り組んでいく。3社は米国時間6日に、Oracleの年次イベントでこの計画を発表する予定。
主力製品のデータベースやハイエンド向けビジネスソフトウェアなどのOracle製ソフトウェアはUnix、Linux、Windowsの3つのプラットフォームで稼働する。しかし、Unisysのエンタープライズ・データベースアプリケーション担当プログラムディレクターTom Manterによると、OracleはWindowsバージョンの対応を優先的に行っていなかったという。3社は今回の提携により、状況が変わることを望んでいる。
「われわれが把握している情報や来週開催される『Oracle OpenWorld』で明らかにされる情報を加味すると、状況は変わるものと考えられる。OracleはWindowsのサポートに力を入れており、MicrosoftやUnisysと共同でこの課題に取り組むことを約束した」とManterは述べた。3社は、今回の提携により、Unisysの「ES7000」サーバ上でOracleのソフトウェアを稼働させた際の処理性能を向上させ、投資効果の増大を図りたい考えだ。
Unisysはここ数年の間にデータベース戦略を変更している。2年前、同社はMicrosoftの「SQL Server」データベースを重視する戦略をとっていたが、現在はOracleに軸足を移している。同社には現在、Oracleプロジェクトを担当するエンジニアとマーケティングスタッフが50名いる。1年前はゼロだったことを考えると、大きな方向転換だ。
しかし、Unisysのデータベース戦略は、Oracleのマーケティング戦略とは方向性が異なる。Unisysは大規模なマルチプロセッササーバを重視する戦略をとっているが、Oracleは複数台のローエンドマシンを接続して同じデータベースを共有するモデルを推し進めている。また、UnisysがWindowsを推進する一方で、OracleはLinuxのサポートを強化している。
UnisysもLinuxのサポートを強化するようになったことから、同社とMicrosoftの距離はこの数カ月で幾分広がった。しかしUnisysは、両社共通のライバルがIBMやSun Microsystems、Hewlett-Packardであることに変わりがないと主張している。
Unisysは同日、WindowsとOracleのソフトウェアを組み合わせてシステムを稼働させている顧客の事例をいくつか発表する予定だ。この中には、Wetherill Associates、Calgary Co-op、Chicago Park District、ネバダ州公安局などがある。Wetherillについては、Sunの(Enterprise)4500サーバ4台をES7000サーバ2台にリプレースした事例が紹介されるという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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