Oracleが米国時間27日、パートナー各社と協力して小規模企業向けのビジネスアプリケーションソフトを販売し始めたことを発表した。
既報の通り、同社は何百万ドル規模のソフトウェア契約といった従来の枠を超えて、米国内の小規模企業にも目を向けていく計画だ。
この計画の一環として同社は、小規模な組織で最も必要とされる機能を盛り込んだE-Business Suiteの新バージョンを販売する。「E-Business Suite Special Edition」と名付けられたこのパッケージは、注文処理や顧客への請求、在庫/供給管理などの機能をもつツールをバンドルしたものだ。
Oracleが小規模企業に対する取り組みを強化する背景には、何年もかけて大規模なIT支出を行った大企業がその後ソフトウェアを購入しなくなるという実情があることを同社も認めている。
「ハイエンド市場は、かなり成熟している。この分野の顧客は、すでに必要なソフトウェアを買い込んでいる。われわれに与えられた選択肢は、手を打たずに成り行きに任せるか、新たな機会を作り出すかだ」と、Oracle社長のCharles Phillipsはメディア向けの電話会議で述べた。
同社幹部は、小規模企業市場においてMicrosoftとの真っ向勝負に挑んでいることも認めている。Microsoftは低価格製品で、データベースとソフトウェアアプリケーションの両市場に参入している。
「これこそ、われわれのストライクゾーンだ」と、Oracleの北米地域販売担当エグゼクティブバイスプレジデントのKeith Blockは述べた。
新しいプログラムの下でOracleは、データベースソフトウェアのエントリー価格を引き下げている。新価格は、1ユーザーあたり149ドル、または1プロセッサあたり49.95ドル(最大2基のプロセッサまで対応)となっている。Oracle関係者によるとE-business Suite Standard Editionの価格は、1ユーザーあたり約2000ドルになるという。
Oracleはまた、同パッケージの販売を促進するため、AbarisやBaytree Associates、Core Services、Favored Tack、Lucidity Consulting Group、Oto Global Solutions、Vertex Systems、Whitbread Technology Partnersをはじめとする各社とも提携を結んだ。
Oracleによれば、ライセンスは最低10ユーザーから最大50ユーザー分まで購入可能だという。価格は、新パッケージの実装やホスティング、保守を行うパートナー各社によって決定される。
Oracleは、ヨーロッパとアジアですでに類似のプログラムを提供している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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