同氏はCEOとして、慢性的な赤字が続くCommunications Groupの立て直しに取り組むことにもなりそうだ。同事業部は、フラッシュメモリ、ネットワーク関連の各種チップ、そして通信機器を扱っている。
しかしOtelliniは、この分野におけるIntelの前進を擁護している。数年前、Intelには通信関連製品がイーサネット関連の1つしかなかった。だが、現在ではさまざまな用途のチップを販売している。
さらに、Otelliniは製造関連の難しい判断を迫られるものと思われる。第3四半期に予想を下回る需要と顧客の過剰在庫に直面した同社は、年末までチップの生産量削減を行うと発表した。今後需要が回復しなければ、Intelは一部の老朽化した工場の処遇に関する判断を余儀なくされるだろう。
先日行われたインタビューのなかで、1974年入社のOtelliniは自分のCEO就任によってIntelやその文化が変わらないことを望む、としていた。
Otelliniは、「Intelに関して1つ言えるのは、(Robert NoyceからGordon Moore、そしてAndy GroveからBarrettへと)これまでも非常にスムーズにトップの交代が行われてきたということだ。突然移行が始まったことは1度もない」と答えている。
「次回の(CEO)交代では、その後もIntelがIntelであり続けるようにすることが目標だと考えている。われわれは、全員がそれぞれの考え方を取り入れるが、それと同時に、20年以上という協力の歴史も職務に取り入れていく。そのだれもがIntelに長年在籍した人々なのだから」(Otellini)
「チップ屋」と自称するOtelliniは、現場で率先して汗を流すことも厭わない。ある時など、倉庫で自らフォークリフトに乗り込み、出荷の手助けをしたことさえある。それにより同社は四半期末の出荷数を達成することができた。
Otelliniが正式にCEOに就任するのは、来年5月18日に予定されている同社の年次株主総会から、と同社の声明には記されている。この総会の席上、BarrettはGroveの後を受け、取締役会議長に就任する。またGroveは取締役会を離れ、同社のシニアアドバイザーとなる予定だ。
なお、Otelliniの昇格で空席となる社長兼COOの後任については、Intelからはコメントを得られなかった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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