三井物産セキュアディレクション(MBSD)とさくらKCSは11月8日、個人情報保護対策を支援する「個人情報保護統合セキュリティソリューション」を共同で販売開始すると発表した。今回の協業により両社は、個人情報保護における現状の問題点診断や具体的なシステムセキュリティ対策などを提案する。
さくらKCSはこれまで、250社以上に対し「プライバシーマーク取得コンサルティング」を提供している。プライバシーマークとは、民間事業者所有の個人情報について、適切な管理が行われていることを認定する制度。MBSDは、広範囲な情報セキュリティ分野でのコンサルティング、監査、監視サービス、暗号製品等を販売しており、両社ともにセキュリティ関連製品やサービスにおける実績がある。今回両社が提供するソリューションは、これまでの両社の経験則を体系化し、コンプライアンスプログラムの策定や、従業員に対する個人情報保護教育、さらには広範な技術的対策までをワンストップで提供するものだ。
具体的なサービス内容としては、まず社内で保有している個人情報の洗い出しや管理区分の設定、リスク分析やコンプライアンスプログラムの作成を行い、個人情報保護プログラムを構築する。そのうえで、個人情報をはじめとする情報資産管理に対する教育を実施する。また、ICカードを用いた入退室状況の管理と記録を行う入退室セキュリティソリューションや、社内における電子情報の漏えい防止策、暗号メールや暗号通信システムの導入支援、サーバセキュリティ脆弱性検査、保護対象サーバへのアクセスの監視も提供する。
MBSD代表取締役社長の野村一洋氏は、「個人情報保護対策として、各ベンダーからさまざまなソリューションが発表されているが、個人情報に関するコンプライアンスプログラムの策定から広範囲な技術的対策までを提供できるソリューションはほとんどない」として、今回両社が発表したソリューションの優位性をアピールする。
販売形態は、両社のユーザー企業への直接販売となる。ソリューションの価格は、対象規模や導入内容に応じて個別見積となるが、「たとえば従業員20名規模で検査拠点が1カ所の場合、300万円程度となるだろう」(野村氏)としている。両社は、2005年末までに50社への導入を見込んでおり、売上目標は3億円としている。
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