NECは10月4日、来年4月に施行される個人情報保護法への対応を支援するため、ビジネスプロセス全般を見直すコンサルティングからシステム構築、運用支援までのサービスを統合的に提供する「個人情報保護ソリューション」を体系化すると発表した。同日より販売を開始する。
個人情報保護ソリューションは、「個人情報保護クリニック」をはじめとするコンサルティングサービス、同社の情報漏えい対策スイート「InfoCage」などを利用したシステム構築サービス、弁護士が法律相談に答える「相談センター」や個人情報保護に関する定期監査を行う運用支援サービスなどを提供する。
NEC執行役員常務 伊久美功一氏 |
現在NECでは、グループ内にてセキュリティ専門のサービス要員を約300名、セキュリティ技術者を約3000名抱えており、こういった要員が企業における個人情報保護法への対応に関する現状分析や対応方針の策定、システム構築、定期監査などのサービスを統合的に提供する。また、個別課題に対して弁護士に法律相談できるサービスも提供することで、個人情報保護法への効率的かつ確実な対応を実現できるという。
情報漏えい対策スイートのInfoCageは、データの持ち出し制御機能や暗号化、ファイル操作の監視機能などが備わっているもの。同製品や暗号ライブラリのSecureWireなどを基にシステム構築サービスを提供するという。
NECの推定によると、国内のセキュリティ市場は年率120%で成長しており、2004年度の市場規模は1094億円、2005年度は1321億円、2006年度は1575億円としている。同社では、今回発表したソリューションについて今後3年間で500ユーザーへの販売を見込んでおり、同ソリューションを中心にセキュリティ事業全体を推進して「2006年度にはシェア25%にまで持っていきたい」(NEC執行役員常務 伊久美功一氏)としている。
伊久美氏は、「個人情報保護法において、企業は技術面と運用面の両方で対策を取らねばならない。そのためには業務プロセスに踏み込んだシステム全般の見直しが必要だ」として、コンサルティングサービスを含む全般的なサービスの必要性を強調した。
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