フロリダ州オーランド発--Sunの最高経営責任者(CEO)Scott McNealyは、MicrosoftとSun Microsystemsが進める両社の技術の統合作業について、想定していたよりも複雑だと語った。
MicrosoftのBill GatesとSunのGreg Papadopoulosが指揮を取る両社の統合プロジェクトは、「私が当初想像していたよりも、はるかに複雑で細かく、広範囲に及ぶものとなっている」とMcNealyは述べた。
市場調査会社Gartnerの主催で18日に開かれた業界カンファレンスに出席したMcNealyは、記者会見の席上でこのコメントを行った。
この技術統合プロジェクトは、SunとMicrosoftが今年発表した20億ドルの和解契約および技術提携契約の成果となるものだ。
McNealyは、作業は「順調に進んでいるが、BillとGregは進捗スピードをやや落としている。これは否定的な意味ではなく、彼らは全てが問題なく機能することを確かめたいと考えているという意味だ」とし、さらに「そして、彼らはこれがロードマップと統合計画の説明としては最も綿密に吟味されたものになると理解している」と付け加えた。
McNealyによると、両社は今月中にこの作業の進捗報告を発表するという。「統合作業は、それほど成果を披露できる段階にはないと思うが、(年末までには何かを披露できると)期待している」とMcNealyは述べ、自身ならびにMicrosoft CEOのSteve Ballmerが成果の提示を「熱烈に」望んでいると付け加えた。
McNealyは、両社がMicrosoftのActive DirectoryとSunのJava Enterprise LDAP Directoryというディレクトリサーバを連携させ、企業が1回の認証で両方のサーバを利用できるようにすることに、重点的に取り組んでいることを認めた。「これは数多くあるプロジェクトの1つだが、最も早く実現する可能性が高い。来年早々にも私とSteveがステージ上で発表を行なうことになるだろう」(McNealy)
McNealyは、企業のIT幹部トップらに、Sunは安全な選択肢だと納得させたいと考えている。Sunはここ数年低迷を続けていた。同社は前会計年度の第4四半期に黒字となったものの、先週発表した今年度第1四半期決算では、売上高26億ドルで1億7400万ドルの赤字という結果に終わった。この業績はアナリストの予想を上回ったものの、売上は予想より少なかった。また同社はレイオフの実施人数を、当初発表されていた3300人から200人増やしている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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