個人情報保護策もこれで万全--日本HPの情報セキュリティソリューション

藤本京子(CNET Japan編集部)2004年08月30日 18時44分

 2005年4月に施行される個人情報保護法案。この具体的な指針として、各省庁からガイドラインが定められつつある。日本ヒューレット・パッカード(HP)は30日、こういったガイドラインをカバーし、安全管理対策を実現する情報セキュリティソリューションを発表した。

 今回同社が新たに発表したソリューションは、「HP個人情報保護IT計画コンサルテーション」「HP OpenView Select Identity」「HP Quarantine System」の3つだ。

 HP個人情報保護IT計画コンサルテーションでは、個人情報およびデータの安全管理状況をアンケートで把握する。このアンケートは、個人情報保護法案における経済産業省のガイドライン第20条を網羅しており、101問の選択式の質問が含まれている。同サービスはこのアンケート結果を分析することで、個人データ安全管理実施計画を策定するという。日本HPセキュリティソリューション部 ビジネス開発担当マネージャ 栗田晴彦氏は、同サービスについて「ITシステムや技術的安全管理措置のみならず、組織的、人的、物理的な安全管理措置で不足している部分を把握できる。また、必要なITセキュリティインフラの全体像を製品レベルまで把握でき、安全管理を実施するための具体的な計画が策定できる」と説明する。

 HP OpenView Select Identityは、企業全体の情報リソースを対象としたアイデンティティの作成、修正、削除、構成、および監査に関連するプロセスを管理して自動化する統合プロビジョニングシステム。現状にありがちなユーザーリソース管理では、システムやサーバ単位で個別に管理されているケースが多いため、管理ポイントが多くてコストがかかるのみならず、適切な安全管理措置を迅速に講じることが困難となっている。OpenView Select Identityでは、個人データにアクセスするユーザーを厳密に識別・認証し、権限内のリソースのみにアクセスを許可するようにできる。この製品は、HPが今年3月に買収したTruLogicaの技術を採用したものだ。

日本HP コンサルティング・インテグレーション統括本部 ネットワークシステム本部長の中村時彦氏

 HP Quarantine Systemは、国内の顧客ニーズを基に、日本HPにて開発したもの。これは、既存の技術や製品では対応しにくい、不正持ち込みPCやウイルス感染の可能性のあるPCが個人データにアクセスすることを防ぐためのネットワーク検疫ソリューションだ。ファイアウォール、ウイルス対策、脆弱性検査などのソリューションを組み合わせることで、ネットワーク、OS、サーバの各レイヤーで防御を行い、ウイルスや不正なハッキング行為から個人データを守ることができるという。まずは日本国内にて10月1日より提供開始し、ニーズによってグローバルな展開も今後検討していくという。

 同社コンサルティング・インテグレーション統括本部 ネットワークシステム本部長の中村時彦氏は、「法律の施行はもちろん、数多くの情報漏えい事件が起こるなか、セキュリティソリューションに対する顧客ニーズは非常に高まっている。しかし、これを実現するための総合的なセキュリティ対策が存在しなかった。今回発表したもので、コンサルティングから製品・サービスに至るまでの包括的なソリューションを提供することができる」と述べた。

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