S・バルマー:「セキュリティは終わりのない戦い」

Andy McCue(Silicon.com)2004年10月04日 19時16分

 Microsoft最高経営責任者(CEO)のSteve Ballmerは、ウイルス作者やハッカーに1歩先んじようとする仕事が、終わりのない戦いになると語った。

 Ballmerは英国の報道陣を前に講演を行い、Microsoftの「Trustworthy Computing」は決して1度限りの取り組みではないと述べた。

 「私がMicrosoftにいる限り、我々は『Trustworthy Computing』の取り組みを続けていくだろう。サイバースペースには悪い奴らがおり、こうした連中は今後もいなくなりはしない。我々はこれからも警戒を続けていく必要がある。私がMicrosoftにいる間は、そうした状態が続くことになる」(Ballmer)

 また同氏は、いまだに新たなセキュリティ脆弱性が見つかり、ウイルス警告が出続けている状況であるにも関わらず、「状況は大きく改善しており、今後もさらに上向く可能性があると考えている」と語った。

 「5、6年前にもウイルスが存在しなかったわけではない。(今日よりも)大きな被害が出た時期もあった。この1年間はその前の1年と比べて格段に状況が改善している。この先2年から3年の間には、我々の側でも十分な対策を打てるようになるし、また顧客側も十分なセキュリティ施策を実装するようになるものと考えている」(Ballmer)

 Ballmerは、Microsoftがセキュリティに関する選択を誤ることは許されないと述べた。「セキュリティの問題は、事業にマイナスの影響を及ぼす可能性がある。人々は十分な信頼感を抱いているだろうか?Microsoftがセキュリティの取り組みを最優先事項に掲げている理由はここにある」(Ballmer)

 MicrosoftとBallmerは以前、将来の成長のために、新たな市場への参入や新分野での技術革新を検討すると述べていた。これに関して、アナリストや業界観測筋は、ウイルス対策ソフトやファイアウォールの市場に参入する可能性があるとし、McAfeeのような大手ベンダの買収もあり得ると述べていた。

 Ballmerは、独自のセキュリティ製品発売に関するMicrosoftの計画について詳しくは語らなかったが、セキュリティもしくは他の分野の企業買収については可能性を否定しなかった。

 「我々は常に企業買収を視野に入れている。しかし、そのための現金を準備しているわけではない。こうした大型買収はほとんどすべて株式で行われている」(Ballmer)

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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