アムステルダム発--Microsoftは、同社がアンチウイルス業界で大規模な買収に乗り出す、との推測を抑えようと躍起になっている。
先月Microsoftの周辺では、同社がセキュリティベンダーのNetwork Associatesと買収交渉を進めているとの噂で持ちきりだった。
Microsoftの欧州担当シニアセキュリティスペシャリスト、Steven Adlerは、今週当地で開催されたTechEdカンファレンスで、昨年買収したウイルス対策ベンダー、GeCad のソフトウェアを統合する作業も含め、同社のウイルス対策関連計画が依然として初期段階にあると語った。
「われわれは、まだこの技術を統合するための作業を続けているところだ。ウイルス対策ベンダー各社のビジネスに悪影響を与えたくないので、この分野では各社との密接な協力が必要だ」(Adler)
Adlerは、Network Associates買収の噂には直接触れなかったが、Microsoftでは急いで他社を買収する必要がないと言い切った。
「われわれは現状に十分満足している」(Adler)
Adlerは、 Microsoftが今後のウイルス対策計画として、他社との提携を選ぶ可能性があることを示唆したが、ただし買収の可能性も完全には否定しなかった。
「すべてのクライアントシステムが確実にデフォルトでウイルス対策機能を搭載するようにしたい、というのが一致した目標だ。基本的なレベルでの保護対策が必要なことは、Microsoft製品でもサードパーティーのものでも変わりはない」(Adler)
Adlerはまた、オープンソースソフトウェアの方がMicrosoftのものより安全だとの批判を一蹴した。
「認識の問題に過ぎない。われわれの製品が抱える脆弱性の数は減少傾向にある。それに対し、オープンソースでは少なくとも毎月平均1回はカーネルのパッチが出てシステムの再起動を余儀なくされている」(Adler)
Microsoftは今週初めにも、TechEdカンファレンスで、同社が近日中に発表するWindows XP Service Pack 2を、「セキュリティ関係者に勝利をもたらす製品」だと盛んに売り込んでいた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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