Microsoftが米国時間8日、キーボードとマウスの新シリーズを発表した。このなかには、指紋リーダーを内蔵したモデルも含まれている。
現在のバイオメトリクス技術実装例の大半とは異なり、今回発表されたキーボードやマウス、スタンドアローン型指紋リーダーでは、バイオメトリクス技術がセキュリティではなく利便性を向上させる目的で利用されている。例えば、ユーザーが指紋リーダーを使って本人確認を行うと、付属のソフトウェアが、予め記憶していたパスワードを訪問先ウェブサイトに自動的に提供してくれる仕組みになっている。
「われわれの狙いは、利便性の問題に対処することだった」とMicrosoftのハードウェアグループゼネラルマネージャーTom Gibbonsは述べている。「われわれは、ユーザーがログインのためのパスワードを1つだけ覚えればよいレベルにまで問題を改善したかった。そして、そのパスワードを強力なものにしたかった」(Gibbons)
新製品には、ノートPCユーザーが持ち歩けるワイヤレスマウスも含まれる。このマウスに付属する小型USBレシーバーは、移動中にはマウス下部にしまい込めるようになっている。キーボードはケーブル付きとワイヤレスのモデルがあり、それぞれ人間工学的な改良が施され、文書や写真を拡大・縮小表示できるスライダーコントロールがつけられた。
またMicrosoftでは、これまでのBluetooth対応ワイヤレスマウスとキーボードについても改良を行っており、新たにいくつかのデバイスとの接続がサポートされるようになっている。しかしこれらを利用するためには、問題の多いWindows XP Service Pack 2をインストールしなければならない。
今回発表された新製品には、快適さや利便性、使いやすさを改善するための小さな拡張が多数施されており、これらの拡張の多くはMicrosoftが行っている研究の成果だとGibbonsは述べる。
「年間60億ドルもの研究開発費を利用できるのは非常に大きなメリットだ。MicrosoftではユーザーがどのようにPCを利用するか研究しているが、われわれはそこから多大な利益を得ている」(Gibbons)
指紋リーダー付きのキーボードとマウスはセットで104ドル、マウス単体では84ドル、スタンドアローン型の指紋リーダーは64ドルで販売される。この他の新製品の価格帯は、ノートPC用ワイヤレスマウスの45ドルから、Bluetooth対応キーボードとマウスのセット価格149ドルまでとなっている。全ての新製品はすでに発売中か、9月中に発売される予定となっている
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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