Intelのデスクトップ用プロセッサのフラグシップモデルにあたる「Pentium 4 560/3.6GHz」が深刻な供給不足にあることを、同社広報担当者が正式に認めた。同チップは、最新のデスクトップチップセットである「915 Express」および「925 Express」とともに6月に登場したもの。
Dellの関係者は、同チップが先週Dimension 8400デスクトップのオプションから外され、同システム用で最もパフォーマンスの高いプロセッサが「Pentium 4 550/3.4GHz」になっていると語った。
Dellでは、ゲーム用デスクトップのDimension XPSでは3.6GHzの560チップを引き続き提供している。しかし、先の関係者によると、同チップを搭載したシステムの納期は約45日にまで延びているという。一方「Pentium 4 550/3.4GHz」あるいは「Pentium 4 Extreme Edition/3.4GHz」を搭載するデスクトップの納期は5日となっている。
Hewlett-Packard(HP)も「Compaq Presario SA4000T」でPentium 4 560/3.6GHzを提供している。これは、同社がHPShoppingウェブサイトで販売するオーダーメードのデスクトップシステム。同サイトでは、3.6GHz版チップを搭載したシステムの納期を1週間強としている。
カリフォルニア州ラプエンテのNewEggとジョージア州タッカーのMonarch Computerという、人気の高い米国の2社のPCコンポーネント小売業者に対して非公式に調査したが、両社のウェブサイトでは同チップが販売されていなかった。
通常、デスクトップのDimension 8000シリーズとDimension XPSシステムの両方でIntelの最速チップを採用するDellでは今年3月に、両システムに採用するプロセッサを新しいPrescott版Pentium 4から古いNorthwoodに切り替えたことがあるが、同社がこのような処置をとったのは、3.4GHzバージョンを含むNorthwoodチップの方がはるかに供給量が多かったためだ。
Mercury Researchの主任アナリスト、Dean McCarronは、「PCメーカーなどが(3.6GHzチップを)現状よりもっと多く欲しがっていることは明らかだ。(Pentium 4の)高速版は、PCの購買担当や顧客の予想より供給が少なくなっている」と語った。
Intelがこのような状況に陥るのは良いことではないが、必ずしも同チップメーカーの製造体制に問題があるとも限らない。むしろ、同社は最新Pentium 4の高速化をあまりにも大胆に予測しすぎたのかもしれない。
「これは同社の製造や運営状況に問題があることを示すものではないと思う。それよりも、発売のタイミングや、製造プロセスにおける同製品の位置付けの問題のように思う」(McCarron)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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