Dellは、同社のデスクトップPCに搭載するPentium 4プロセッサのラインナップを、ここ数週間で2度も変更したが、これはIntelの最新型チップの供給量不足を埋め合わせるためだという。
Dellは先週、Pentium 4 Extreme Edition 3.4GHz版の提供を中止した。このハイエンドチップはゲーム用に設計されたもので、これまではDellのDimension XPSのオプションとして提供されていた。だが、同チップを選択した場合、PCの納品までに6週間以上もかかることになったため、Dellはこれをオプションから外してしまった。
同社は3月にも、Pentium 4の最新版となるPrescottチップをラインナップから外し、代わりに旧型のNorthwoodチップを提供することにした。Northwoodチップの処理速度は、Dimension XPSやDimension 8300といったDellのデスクトップPCに搭載されるメインプロセッサと同等だ。
PrescottやPentium 4 Extreme Edition 3.4GHz版の供給量は、これまでDellの要求する水準を満たしていなかった。そのため、同社では新しいデスクトップPCの納品に手間取って顧客をがっかりさせることのないよう、これらのチップの取り扱いを止めることにしたと、同社の関係者は認めている。
「今後は顧客からの需要に確実に応えていきたい」とDellの広報担当Lionel Menchacaは述べ、「もしPrescottを再び提供するとすれば、十分な数量を確保できるようにしたい」と付け加えた。
新しいプロセッサは概して供給不足になりやすい。だが、Prescottの発売から2カ月以上が経過したいまでも、DellやHPなどの大手PCメーカーが十分な数を確保するのに苦労しているという事実からは、次のような可能性が考えられる。すなわち、Intelが生産量を増やすのに予想以上に手間取っているか、あるいは需要が多すぎて供給が追いつかないか、のどちらかだ。
Prescottの3.4GHz版はいまでも大量に出回っていないが、このことからIntelが何かしらの問題を抱えていることが伺える。DellとHPの報告によれば、両社ともにPrescott搭載マシンは提供しておらず、代わりにNorthwoodベースの3.4GHz版Pentium 4を供給せざるを得ないという。
だが現在の状況は、IntelのPrescott増産とともに、やがて解決されることになるだろうと、Mercury ResearchのアナリストDean McCarronは述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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