Intelは米国時間20日、軽量ノートPCやタブレットPC向けの低消費電力プロセッサ4種類を発表した。
今回発表されたのは、それぞれ1.1GHzと1GHzで動作する超低電圧版Pentium Mと、1.4GHzで動作する低電圧版Pentium M、そして900MHzで動作する超低電圧版Celeron M。これらのプロセッサを搭載した約3ポンド以下の携帯型コンピュータでは処理性能が向上すると、Intelでは説明している。
この4つのプロセッサは、IntelのPentium Mプロセッサの最新バージョンにあたるDothanをベースにしたものだ。
新たに発表されたプロセッサは他のDothanチップ--たとえば2GHzで動作するPentium M 755など--ほど高速には動作しないのものの、その分消費電力も少ない。そのため、他のPentium Mほど冷却しなくても済むというメリットがある。Intelのつくる設計ガイドラインによれば、超低電圧版プロセッサを採用するノートPCでは、最大でもわずか5W(ワット)しか電力を消費しないよう設計する必要があり、また低電圧版Pentium Mでも最大消費電力は10Wとなる。これに対し、Pentium M 755などを搭載した一般的なPentium Mシステムでは、消費電力が最大で21Wにもなるという。
Dellのウェブサイトによれば、1.4GHzで動作する低電圧版Pentium M processor 738が、同社のノートPC「Latitude X300」向けには50ドルのアップグレードオプションとして提供されている。
Intelはまた、低電圧版のPentium MをCentrinoチップバンドルに含める形で販売することも計画している。
これらのプロセッサは、1000個出荷時の定価で300ドル以下で提供される。当初は、1.4GHzの低電圧版Pentium M 738が284ドルで、1.1GHzの超低電圧版Pentium M 733が262ドル、また1GHzの超低電圧版Pentium M 723が241ドルで提供されることになると、Intelは声明のなかで述べている。
900MHzの超低電圧版Celeron M 353は、1000個出荷時の価格が161ドルで提供されるが、こちらは軽量ノートPC向けの新製品Pentium M 723/733の廉価版という位置づけになる。
消費電力を低く抑えたプロセッサは、クロックスピードを基準に比べると割高になっており、たとえば1GHzで動作するPentium M 723の241ドルという価格は、1.6GHzで動作する通常のPentium M 725の値段と同じである。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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