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S・バルマー:「Xboxでソニーを倒す」

Ina Fried(CNET News.com)2004年07月22日 10時00分
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 カナダ・トロント発--Windowsの次期バージョン「Longhorn」には懸念の声が多く寄せられているが、Microsoftの最高経営責任者(CEO)Steve BallmerはLonghornのような「大きな賭け」ですら、同社の未来を危ぶむ理由にはならないという。

 むしろ、リスクが高すぎるという理由で、Microsoftが思い切った技術革新を避けるようになったときこそ、同社の動きに注意する必要があるとBallmerはいう。

 「われわれがそんなことを口にするようになったら、そのときこそ心配してほしい」--Ballmerはトロントで開かれたMicrosoftのWorldwide Partner Conferenceで、会場を埋め尽くしたパートナーに語りかけた。

 CNET News.comは米国時間13日、講演を終えたBallmerにインタビューを行い、「大きな賭け」の利点や重要性、セキュリティ問題がMicrosoftのイメージに与えた影響など、幅広いテーマについて話を聞いた。

---最近、Microsoftの成熟をテーマにした記事をあちこちで見かけます。あなたが社員に送った電子メールは大きな反響を呼び、先週は「IBMを征服したMicrosoftは、自らがIBM化するリスクに直面している」という記事まで飛び出しました。この記事についてどう思いますか。

 まずはっきりさせておきたいのは、われわれはIBMを征服してはいないということです。IBMのソフトウェア部門は今でも120億〜130億ドルを稼いでいる。ただし、これまでIBMの懐に入っていたお金が、今後はわれわれの懐に入るかもしれません。われわれはこれまで、どの闘いでもよい成果をあげてきました。IBMとの闘いにおいても、勝利のチャンスは十分にあると思っています。

 一口にIBMといっても、その中核を成していたのはソフトウェア事業でした。メインフレームはハードウェアの要素が強いですが、やはりメインフレーム用のオペレーティングシステム(OS)があった。しかし、今のIBMはソフトウェア部門をよみがえらせることが出来ていません。サービスはIBMを復活させる上で興味深い役割を果たしてきましたが、ソフトウェアに関する限り、メインフレーム関連を除くと、1つとして圧倒的なプレゼンスを確立したものはない。WebSphereのプレゼンスは圧倒的とはいえませんし、DB2、Tivoli、Notesも同様です。

 では、「IBM化する」とはどういうことでしょうか。私自身は、現状にとどまることなく、ソフトウェア市場で革新と再生を繰り返すことだと考えています。これまでのところ、われわれはこれを実践できていると思います。完璧とはいえませんが、上出来といえる。「しかし、一部の分野では先駆者になりそこねたではないか」という人もいるかもしれません。iTunesやGoogleの検索技術のことをいっているのでしょう。この点については「その通り、市場には手強いライバルがまだたくさんいる」というほかありません。しかし、強敵がいるからといって、チャンスを生み出し、ライバルと闘い、勝利を勝ち取る力がわれわれにないということにはなりません。

 「MicrosoftはIBM化した」という表現で、人々がいわんとしていることは分かります。でも心配はいりません。私は全力を挙げて、Microsoftの文化--この会社を情熱的で革新的、しかも、ある意味では少し変わった、ユニークな存在にしている文化--を守っていくつもりです。文化を維持することは、非常に重要だと私は考えています。大きくても退屈な会社で働くのは、社員だってごめんでしょう。

 Bill(Gates)と私は、それこそ二人三脚で新しい分野に挑戦し続けてきました。Xbox事業を見てください。まだ利益は出ていないかもしれませんが、Microsoftは、ゼロの状態から独自のアプローチで市場の主要プレイヤーにまで成長しました。われわれはまったく新しいものを生み出したのです。次の世代では必ずソニーを倒すことができるでしょう。ええ、賭けてもかまいません。

---Xboxの話が出ましたが、先日行われた「もっとも尊敬されるブランド」調査で、Microsoftはトップ10から脱落しましたね。消費者ビジネスの観点からすると、これは重要な問題ですか。

 ブランドは重要です。消費者ビジネスにおいては、ブランドは常に重要ですし、Microsoftにはすばらしいブランドがあると信じています。ここ数年、当社は非常に高い顧客満足を得てきました。今年も上々です。そう考えると、この調査で人々は何を基準に評価を上げたり、下げたりするのでしょうか。率直にいって、セキュリティ問題に片が付くまでは、当社の順位が多少下がろうと私は驚きません。

 10位から漏れたとはいえ、当社の順位は十分に高いものでした。しかし、もっと上を目指さなければなりませんし、そのために努力もしています。XP SP2(Service Pack2)が市場に投入されて、必要な場所に行き渡れば、調査の結果はがらりと変わるでしょう(Microsoftは12日、予定より1カ月遅い8月にSP2を出荷すると発表した)。

---先週は複数の企業が厳しい業績予想を発表しました。これには「おや、エンタープライズソフトウェアが伸びていない」と誰もが思ったはずです。今後、エンタープライズソフトウェアではどの分野が伸びると思いますか。

 業界全体は分かりませんが、われわれに関していえば、マネジメントとセキュリティが伸びると思います。サーバプラットフォームも伸びるでしょう。コラボレーション、ビジネスインテリジェンスも同様です。ほとんどの分野に大きな成長のチャンスがあると考えています。

 サーバ市場も引き続き、堅調を維持するでしょう。Unixシステムやメインフレームで起きた変化はさらに広がって市場は拡大するでしょうから、当社のビジネスも伸びるでしょう。

 コラボレーションとビジネスインテリジェンス(社内に蓄積されたデータに効率よくアクセスできるようにする技術)も確実に伸び、収益源となるはずです。セキュリティ分野の研究成果は製品に組み込まれるか、あるいは付加的なサービスとして提供されるでしょう--いずれにしても、収益につながる限り、われわれにとっては前進です。

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