Intelが第2四半期の決算を発表した。売上、利益ともにほぼ予想通りの結果となったが、同社の今後3カ月の見通しはやや暗くなっている。
Intelは米国時間13日、第2四半期の決算報告を行い、売上高は80億5000万ドル、1株あたり利益は27セントになったと発表した。これらの数字は第1四半期からほぼ横這いだが、前年同期比では増加となっている。また、税関連の問題が2件あったために利益が1株あたり1.7セント下がったと同社は付け加えた。
Thomson First Callがアナリストを対象に行った調査では、Intelの売上高は81億ドル、また1株あたり利益は27セントになると予想されていた。また、Intel自身が6月に行った四半期の財務中間報告では、同四半期の売上高は80〜82億ドルの範囲になるとの予想が出されていた。
Intel株はこの日、26ドル14セントの終値で通常取引を終えた後、時間外取引で約5%下げて24ドル88セントの値を付けた。
しかし同社は、今後の見通しを修正し、第3四半期の売上高が86〜92億ドルになりそうだと述べた。これにより、売上予想値の中間点は89億ドルとなった。
この数値は、決算発表前の調査で予想されていた87億ドルを上回る数字だが、今年度はプロセッサの販売価格下落と低価格部品の売上増によって、粗利益が62%から60%へと下がる、と同社は注意を促している。言い換えると、同社の売上高は通常より高い伸び率を示すものの、利益の伸びはこれに追い付かないということになる。
ウォールストリートは、Intelの第2四半期決算の結果と今後の見通しを、いつもより期待して待っていた。一部のアナリストの間で、ハイテク市場が横這いになるのではとの不信感が数週間前から広まっていたからだ。先週は、一部のアナリストがハードウェアの売上鈍化を指摘する中で、複数のソフトウェアメーカーが業績予想を下方修正していた。
Merrill Lynchは米国時間12日、半導体の需要が一時的にピークに達したとし、Intelを含む半導体業界全体の見通しを引き下げた。
「Intelは歴史的に見て高水準の在庫を抱えたまま第2四半期に突入しており、第3四半期には在庫レベル削減に向けてプレッシャーがかかる可能性がある」(Merrill Lynch)
Intelは、在庫レベルは同四半期に約4億2700万ドル上昇し、増加分の約半分はマイクロプロセッサが占めていると述べている。IntelのCFO(最高財務責任者)Andy Bryantは、同社が在庫レベルを下げるべくウエハの製造数を減らしていると語った。
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